タイ王国

平成28年5月2日
5月2日(月曜日)、タイ訪問中の岸田文雄外務大臣は、ソムキット・チャトゥシーピタック(H.E. Mr. Somkid Jatusripitak)タイ王国副首相に対して、現地時間午前9時50分から約50分間表敬を行ったところ、概要以下の通りです。

1 二国間経済関係

(1)ソムキット副首相より、同席のアーコム運輸大臣とともに国内のインフラ整備を推進しているところ、東部工業団地を含め日本からの更なる迅速な投資及び支援を期待していると述べた上で、タイ国内の鉄道、港湾、空港、経済回廊等のインフラプロジェクトやスーパークラスター政策につき詳細な説明がありました。また、5月末の日経「アジアの未来」に出席を予定しており、その際に日本企業とも意見交換を行うことを楽しみにしていると述べました。

(2)これに対し、岸田大臣より、詳細な説明に謝意を表し、引き続ききめ細かい協力を行っていきたい、今後の具体的な協力についても検討していきたいと述べました。

(3)さらに、ソムキット副首相より、人材育成やベンチャー企業等の重要性を強調した上で、同分野における日本からの更なる支援と貢献に期待が表明されました。

(4)これに対し、岸田大臣より、「産業人材育成協力イニシアティブ」や電子基準網の整備・運用等、日本の取り組みを改めて説明するとともに、タイは地域で最大の産業集積が実現しており、タイの安定的な成長は日本にとっても重要であることから、タイへの投資の流れを維持するためには、タイ政府が日本企業の声によく耳を傾けることが不可欠であり、投資環境のより一層の整備に向けた、ソムキット副首相の指導力に期待する旨伝えました。

2 日メコン連結性イニシアティブ

ソムキット副首相から、メコン地域内のみならず、日本とメコン諸国との連結性強化の重要性が強調されたのに対し、岸田大臣より、日本としてもメコン地域の更なる発展に向けた連結性強化の重要性を認識しており、ソムキット副首相との会談後にチュラロンコン大学におけるASEAN政策スピーチにおいて、「日メコン連結性イニシアティブ」の立ち上げを提案し、質の高いインフラ整備のみならず、制度改善や人材育成等のソフト面の取り組みも強化することで、より効果的な「生きた」連結性強化に取り組むことを発表する予定であることを説明した上で、本イニシアティブはソムキット副首相の取り組みと方向性を同じくするものであるところ、今後とも引き続き緊密に連携していきたい旨述べました。

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