タイ王国
日・タイ首脳電話会談
令和3年4月9日
4月9日、午後5時から約30分間、菅義偉内閣総理大臣は、プラユット・ジャンオーチャー・タイ王国首相兼国防大臣(H.E. Mr.Prayut Chan-o-cha, Prime Minister and Minister of Defense of the Kingdom of Thailand)と首脳会談を行ったところ、概要は以下のとおりです。
- 冒頭、菅総理大臣から、昨年11月のASEAN関連首脳会議以来の対話を嬉しく思う旨述べたのに対し、プラユット首相から、菅総理大臣の首相就任への祝意が表され、菅総理大臣と緊密な協力の下、両国間の「戦略的パートナーシップ」関係を一層深化したい旨の発言がありました。
- 両首脳は二国間の協力関係について意見交換し、菅総理大臣から、新型コロナワクチン接種に不可欠な保冷設備等コールド・チェーン整備のため、6億円規模の支援の実施に向けてタイ側と調整していく旨を伝達しました。また、経済関係の重要な枠組みである日タイ・ハイレベル合同委員会を通じた二国間の経済関係深化への期待について述べました。加えて、日本として日メコン協力を重視しており、特にタイが主導するACMECS(エーヤワディ・チャオプラヤ・メコン経済協力戦略)との協力について議論していきたい旨述べ、これに対して、プラユット首相からは、日本の新型コロナワクチン関連支援に対する謝意が伝えられ、また二国間の経済関係の一層の強化に向け、引き続き菅総理大臣と緊密に連携したい旨が述べられました。また、タイのTPPへの加入に向けた検討状況について説明がありました。さらに、2025年大阪・関西万博への参加表明があり、菅総理大臣は、ASEANで最初となる参加表明を歓迎しました。
- ミャンマー情勢について、菅総理大臣から、重大な懸念を有しており、多数の死傷者が発生し続けている状況を強く非難するとともに、ASEANによる事態打開に向けた取組を評価しており、これを後押ししていく旨述べ、両首脳は引き続き連携していくことで一致しました。また、菅総理大臣から、中国海警法を含む東シナ海及び南シナ海における最近の動向について深刻な懸念を表明しました。さらに、菅総理大臣から北朝鮮による先般の弾道ミサイルの発射を強く非難するとともに、拉致問題の早期解決に向け理解と協力を求め、改めてプラユット首相から支持が表明されました。