アジア

令和6年7月26日
会談の様子
会談で発言する上川外務大臣

 現地時間7月26日、午後0時35分(日本時間同日午後2時35分)から50分間、ラオス・ビエンチャンにおいて、第15回日・メコン外相会議が開催されました。この会議では、上川陽子外務大臣及びサルムサイ・コンマシット・ラオス人民共和国副首相兼外相(H.E.Mr.Saluemxay Kommasith, Deputy Prime Minister and Minister of Foreign Affairs of Lao People’s Democratic Republic)が共同議長を務め、メコン諸国の代表が出席しました。
 同会議において、上川大臣及びメコン諸国の代表は、2018年(平成30年)の日・メコン首脳会議で採択した日・メコン協力の指針「日メコン協力のための東京戦略2018」を引き継ぐものとして、「日メコン協力戦略2024」を採択し、(1)ポスト・コロナにおける強靱で連結された社会及び持続可能な都市化、(2)デジタル化、及び(3)非伝統的安全保障問題への積極的対応の3つの柱に基づく日・メコン協力プロジェクトを着実に実施していくことを決定しました。

  1. 冒頭、サルムサイ副首相から、3年ぶり(注:対面では5年ぶり)に開催される日・メコン外相会議の共同議長を上川大臣と務めることができて光栄である旨述べるとともに、日・メコン協力の着実な進展を歓迎し、メコン地域の社会経済発展に対する日本の貢献への謝意が述べられました。続けて、上川大臣から、日・メコン協力の枠組みをさらに発展させつつ、世界経済の発展の原動力の一つでもあり我が国にとって経済的、地政学的、外交的に極めて重要なパートナーであるメコン地域と共に発展していきたい、長年の協力による日・メコン間の高い信頼に基づき、平和と繁栄を共に目指すパートナーとして、今日的課題に共に取り組みたい旨述べました。
  2. 上川大臣から、「東京戦略2018」に沿って日・メコン協力が着実に進展し、我が国として、メコン河委員会やエーヤワディ・チャオプラヤ・メコン経済協力戦略(ACMECS)といった地域枠組みを力強く支持してきた旨言及し、今後もハード・ソフト両面の幅広い分野における連結性強化に取り組むと共に、将来性の豊かなメコン諸国と共に、「未来の経済・社会を共創するパートナー」として、GX、DXといった新たな分野の協力も進めていきたい旨述べました。メコン諸国からは、コロナ禍等の困難な状況にもかかわらず、日・メコン協力が力強く進展してきたことを称え、インド太平洋の中核をなすメコン地域の持続可能な発展のため、引き続き密に連携していきたいとの発言がありました。
  3. 上川大臣から、ミャンマー情勢の改善は、日・メコン協力を一層前進させるためにも重要な課題であると述べ、被拘束者の解放や民主的な政治体制への早期回復をミャンマー国軍に強く求めるとともに、特に、暴力の即時停止に関し、これ以上、犠牲者を出さないために空爆を直ちに止めるよう強く求めました。
    また、上川大臣から、ミャンマーの事態打開に向けた「5つのコンセンサス」を含むASEANの取組を力強く後押しし、メコン地域の平和と繁栄のため、引き続きメコン諸国とも連携していきたい旨述べました。

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