報道発表

ALPS処理水の放射性核種分析におけるIAEAの分析機関間比較結果の公表

令和7年3月25日

 3月24日、IAEAは、ALPS処理水の放射性核種分析における分析機関間比較(Interlaboratory Comparison(ILC))の結果に関する報告書を公表しました。

  1. 昨年6月に測定・確認用タンクから採取したALPS処理水に対して、東京電力、IAEAの研究所及びIAEAに選定された韓国、スイス、中国、米国の分析機関が実施した分析の結果比較をIAEAが行い、その結果を公表しました。
  2. 本報告書は、2023年(令和5年)5月31日に公表された第1回、昨年1月30日に公表された第2回のALPS処理水の分析機関間比較結果に続く、3回目の分析結果に関する報告書となります。
  3. 公表された報告書において、IAEAは、東京電力がALPS処理水の放出に関して、信頼できる高い品質でのモニタリングを実施する能力を有していることに留意し、東京電力が、ALPS処理水の放出中における東京電力福島第一原子力発電所での現在の技術的ニーズを支えるための持続可能で堅固な分析体制を構築していることを実証した旨結論づけられています。
  4. 日本政府は、今後ともIAEAと連携し、国際社会に対して透明性高く情報提供を行っていくとともに、ALPS処理水放出の安全性について、国内外の一層の理解を醸成していくことに努めます。

(参考2)ALPS処理水

 LPS処理水とは、ALPS(多核種除去設備(Advanced Liquid Processing System))等により、トリチウム以外の放射性物質の濃度が確実に安全規制基準を満たすよう処理された水である。海洋放出に当たっては、海水により十分に希釈されるため、トリチウムを含む放射性物質の濃度は、安全規制基準をはるかに下回る。

(参考3)「分析機関間比較(Interlaboratory Comparison(ILC))」

 ILCとは、IAEA、IAEAが指定する第三国分析機関及び我が国の分析機関が、採取した同一試料を個別に分析し、IAEAが各分析機関の分析結果を比較するもの。これにより、分析機関の放射性核種の測定方法及び分析結果の適切さを確認している。

(参考4)測定・確認用タンク

 東京電力福島第一原子力発電所構内の貯蔵タンク等からALPS処理水を受け入れ、ALPS処理水の希釈・放出前の分析に当たって代表的な分析試料を採取するための循環・攪拌を行うタンク。


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