報道発表
日・南アフリカ外相ワーキング・ディナー
令和6年8月23日
8月23日、午後7時00分から約70分間、上川陽子外務大臣は、アフリカ開発会議(TICAD)閣僚会合出席のため訪日中のロナルド・ラモラ南アフリカ共和国国際関係・協力大臣(Hon. Mr. Ronald LAMOLA, Minister of International Relations and Cooperation of the Republic of South Africa)との間でワーキング・ディナーを行ったところ、概要は以下のとおりです。
- 冒頭
(1)冒頭、上川大臣から、国民統合政府の樹立及びラモラ大臣の国際関係・協力大臣就任への祝意を伝達した上で、基本的な価値・原則を共有し、幅広い分野にわたる協力を重ねてきた重要なパートナーであり、本年12月からG20議長国を務める南アフリカと、国際社会が直面する諸課題について共に取り組んでいきたい旨述べました。
(2)これに対し、ラモラ大臣は、訪日を喜ばしく思うと述べるともに、様々な議論ができる今次TICAD閣僚会合の機会に感謝する旨述べました。また、二国間関係について、両国の友好関係を更に発展させるべく、上川大臣と連携していきたい旨述べました。 - 二国間関係
(1)上川大臣から、南アフリカは、日本企業にとってアフリカにおけるビジネスの拠点であり、経済活動の基礎となる電力・エネルギー分野を中心に連携を強化していきたい旨述べました。また、上川大臣から、ネットワーク構築の重要性の観点から、日本企業によるクロスボーダーな取組を支援する経済広域担当官制度の導入を紹介しました。これに対し、ラモラ大臣から、技術協力を始め南アフリカの脱炭素化に向けた日本の協力に謝意を述べつつ、多くの雇用を創出している日本企業による更なる南アフリカへの進出に強い期待が示されました。また、ラモラ大臣は、南ア産アボカドの日本への輸入解禁は喜ばしい旨述べるとともに、日・南アパートナーシップ・フォーラムも活用しつつ、ハイレベルの往来を促進していきたい旨述べました。
(2)上川大臣から、共にインド太平洋に面する海洋国家として、法の支配に基づく自由で開かれた海洋秩序の維持・発展が不可欠であり、航行の自由やブルーエコノミーの振興等、両国で協力できる分野を模索していきたい旨述べました。これに対し、ラモラ大臣は、環インド洋連合(IORA)の枠組みも活用しつつ、同海域での協力も強化していきたい旨述べました。 - 国際場裡における協力
上川大臣から、国際社会が複合的危機に直面し、開発課題も複雑化する中、G20が果たすべき役割は大きく、本年12月以降に南アフリカが議長国を務めるG20において、従来以上にアフリカの声が反映されることを歓迎する旨述べました。これに対し、ラモラ大臣から、G20議長国として重視する分野について説明しつつ、AUのG20正式加盟をはじめ、近年、国際社会におけるアフリカの役割は増大している旨述べました。両大臣は、来年予定されているTICAD9や南アフリカで開催するG20を見据え、両国で引き続き連携していくことを確認しました。 - このほか、国連安保理改革、ウクライナ情勢、拉致問題を含む北朝鮮への対応を始めとした東アジア情勢、中東情勢等に関し意見交換を行いました。