報道発表
赤根国際刑事裁判所(ICC)所長による上川外務大臣表敬
令和6年6月10日


6月10日午後5時から約20分間、上川陽子外務大臣は、訪日中の赤根智子国際刑事裁判所(ICC)所長による表敬を受けたところ、概要は以下のとおりです。
- 上川大臣から赤根所長に対し、日本人として初めてのICC所長への就任について改めて祝意を伝達し、所長の活躍への期待を表明しました。
- 双方は、本年1月の上川大臣によるICC訪問の際の議論のフォローアップとして、日本とICCの連携・協力について、より具体的に議論を深め、国際社会における「法の支配」の促進に向け、今後とも、以下のようなローマ規程の締約国拡大や人材育成等の分野において、更なる連携・協力を強化していくことで一致しました。
- ローマ規程の締約国拡大について、上川大臣から最近の日本の取組を紹介し、双方は、ICCが真に普遍的な裁判所となるためには、アジア太平洋地域を始めとする締約国の拡大が不可欠であるとの認識の下、ICC普及のための方策を、引き続き共に模索していくことを改めて確認しました。
- ICCにおける邦人職員の増強について、上川大臣から、5月にNYで開催した国連等の邦人職員向けのICC就職セミナーを始めとする最近の外務省の取組を紹介し、積極的な広報等、邦人職員の輩出に向けた努力を更に工夫していく旨述べました。 赤根所長からは、上川大臣のイニシアティブによる最近の日本の取組に謝意が示されるとともに、より多くの日本の法曹人材や学生に、ICCでの勤務に応募してもらえるよう、日本の関係方面と連携を強化していきたいという意欲が示されました。
- 最後に上川大臣から、一般論として、今後日本がICCと一層緊密に協力していくためにも、ICCは、法の支配の下、引き続きローマ規程を始めとする関連のルールに基づき中立・公正で公平な手続を行うよう最大限努力していくことが重要であり、また、ICCの刑事裁判所としての独立性が最大限尊重されることも重要である旨述べ、この点につき、双方は意見の一致を見ました。