報道発表
松山外務副大臣のデンマーク訪問(概要)
5月1日から2日まで,松山政司外務副大臣は,デンマークを訪問し,2日に,政府要人等との会談を行いました。
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政府要人等との会談(2日)
(1) ヴェステア経済・内務大臣との会談
松山副大臣から,日本と欧州は基本的価値を共有し,また国際社会の諸課題に取り組むに当たって利益と責任を共有しているという基本的考え方を述べた上で,特にデンマークは,自由で開かれた海洋貿易に国家繁栄の基盤をおいているという意味で,日本と「同じ文脈で話せる」関係にあるとの考えを述べました。これに対してマルグレーテ・ヴェステア大臣(Ms. Margrethe VESTAGER, Minister for Economic and the Interior)からは,昨年,国際通貨基金(IMF)・世銀年次総会出席のために訪日した際に日本の温かいおもてなしと準備の周到さに感銘を受けた,松山副大臣が指摘した両国の海洋国家としての共通点に同意する旨述べました。また,松山副大臣より,東日本大震災に際するデンマークからの支援に感謝するとともに,EUによる日本産品輸入規制撤廃・緩和に向けたデンマークの理解と協力を依頼しました。
その他,両者は,両国間で電動車いすロボットの実証に向けた検討が進められ,昨年12月には博多でグリーンテクノロジーに関するワークショップが行われる等,科学技術分野での協力が進展していることを確認しました。(2) デュア貿易・投資大臣との会談
松山副大臣から,安倍政権の欧州外交及びエネルギー政策について説明し,デンマークがEU議長国時に日EU経済連携協定(EPA)交渉開始に向けて発揮した強いイニシアチブに謝意を表明した他,EUによる日本産品輸入規制撤廃・緩和に向けたデンマークの理解と協力を依頼しました。ピア・オルセン・デュア大臣(Ms. Pia Olsen DYHR, Minister for Trade and Investment)からは,デンマークは日EU・EPAの熱心な推進派であり,今後とも日本政府と協力していきたい,両国は志を共にするパートナーであり二国間協力を更に進展させたい,エネルギー分野はその一つとなるだろう,との発言がありました。また,デュア大臣からデンマークは海洋の自由を重視しており,現在のアジア情勢を憂慮するとの発言があり,松山副大臣から,アジアにおける海洋を巡る情勢等について説明しました。(3) コフォズ外交政策委員会委員長との会談
松山副大臣から,本年3月に東京にて会談したイェッペ・セバスティアン・コフォズ委員長(Mr. Jeppe Sebastian KOFOD, Chairman of the Foreign Policy Comittee)とデンマークで再会でき嬉しい旨述べ,安倍政権の欧州外交,東アジア情勢について説明しました。コフォズ委員長からは,訪日の際には日本政府及び国会と良い協力ができた旨述べた他,北朝鮮に関する日本の見解への同意が示されました。その他,両者は,北極における協力につき,意見交換を行いました。 - 在留邦人との意見交換
松山副大臣は,在デンマーク日本人会や在デンマーク日本商工会議所等の代表者と面会し,デンマークにおける対日関心や両国間の交流強化について意見交換を行いました。