報道発表
日独外相会談
令和4年7月11日


7月11日、午前11時30分から林芳正外務大臣は、訪日中のアナレーナ・ベアボック・ドイツ連邦共和国外務大臣(H.E. Ms. Annalena BAERBOCK, Federal Minister for Foreign Affairs, Federal Republic of Germany)と会談(約45分間)及びワーキング・ランチ(約60分間)を行ったところ、概要は以下のとおりです。
- 冒頭
林大臣から、ベアボック大臣の初訪日を歓迎するとともに、ドイツは日本にとって、自由、民主主義、法の支配といった普遍的価値を共有する極めて重要なパートナーである旨述べました。また、ベアボック大臣から安倍晋三元内閣総理大臣の逝去に対する深い哀悼の意が示され、林大臣から謝意を表しました。両大臣は、国際秩序が挑戦に晒される中、日独を始めとする同志国が結束し、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を強化していくことの重要性について一致しました。 - 二国間関係
- (1)安全保障協力と「自由で開かれたインド太平洋」
両大臣は、ドイツの「インド太平洋ガイドライン」の策定以降、日独「2+2」、独海軍フリゲート艦の日本寄港など、日独間の安全保障協力が飛躍的に深化していることを歓迎し、今後更に強化していくことを確認しました。 - (2)政府間協議
両大臣は、先般の日独首脳会談で立上げに合意した日独政府間協議について、来年の開催に向け良く連携して進めていくことを確認しました。 - (3)日本産食品輸入規制
林大臣から、EUによる日本産食品輸入規制措置の早期撤廃への協力を求めました。
- 国際場裡における協力及び地域情勢
- (1)林大臣から、ウクライナ情勢に関して、プーチン大統領が侵略を重ねて正当化し、領土拡張の意図をあからさまにする中、先般のG7エルマウ・サミットにおいて、強力な対露制裁とウクライナ支援を継続する結束した姿勢を打ち出した独のリーダーシップを高く評価する旨述べました。また、国際的な食料危機について、中東・アフリカ諸国に対する食料支援やウクライナの穀物輸出再開に向けた支援を引き続き実施していくことで一致しました。
- (2)林大臣から、ウクライナ復興に際しては、国際ルールやスタンダードに基づいた公正かつ透明な枠組みの構築が極めて重要である旨述べ、今後日独でも緊密に連携していくことを確認しました。
- (3)両大臣は、インド太平洋情勢や国際場裡における幅広い協力等についても意見交換を行い、力による一方的な現状変更は認められないこと、また、核・ミサイル問題や拉致問題を含む北朝鮮への対応等において、日独間で引き続き連携していくことを確認しました。
- (4)両大臣は、経済的威圧や、サプライチェーンの強靭化などについても意見交換し、経済安全保障分野の協力を進めていくことで一致しました。
- 両大臣は、今年及び来年のG7議長国としても、基本的価値を共有する両国が緊密に連携していくことを確認しました。