報道発表
第2回北極サークルの開催(結果概要)
1 10月31日から11月2日まで,アイスランドのレイキャビクにおいて,第2回北極サークルが開催されました。北極サークルは,グリムソン・アイスランド大統領,クライスト前グリーンランド首相等により設立され,政府関係者,研究者,ビジネス関係者が分野を超えて集まり,北極における変化に責任を持って対応するための対話の促進,関係構築等を主な目的としています。
2 本会合には,大統領及び首相等の要人を含む各国の北極政策担当者を中心に計40ヶ国・機関から出席者があり,ビジネス関係者及びメディア等も併せ約1400人が参加しました。
我が国からは,菅沼健一外務省北極担当大使のほか,外務省,文部科学省,経済産業省,海洋研究開発機構(JAMSTEC),国立極地研究所(NIPR),政策研究大学院大学(GRIPS)の関係者が日本代表団として出席しました。
3 11月1日には,日本の北極圏への関与をテーマとするセッションが設けられ,菅沼北極担当大使からスピーチ(PDF)を行いました。スピーチでは,北極圏で生じている環境変化がもたらしている課題(温暖化,海洋酸性化等)と経済的機会(北極海航路,資源開発の可能性)を概観しつつ,これらは広く世界全体に影響を及ぼすグローバルイシューとしての側面を持ち,広範な国際的協力に基づく取組が必要であることを指摘しました。その上で,日本としても,長年の北極観測・研究に基づく科学的知見と先端技術を活用し,国際協調主義に基づく「積極的平和主義」の立場から,北極圏に関する国際協力の推進に積極的な役割を果たしていくことを表明しました。
4 また,本会合の開催期間中に,菅沼北極担当大使は,オーラブル・ラグナル・グリムソン・アイスランド大統領(H.E. Mr. Ólafur Ragnar Grimsson, President of the Republic of Iceland)及びグンナル・ブライエ・スヴェインソン・アイスランド外務大臣(H.E.Mr.Gunnar Bragi Sveinsson, Minister for Foreign Affairs of the Republic of Iceland)を表敬し,北極をめぐる課題への対応及び二国間関係に関し意見交換を行いました。