報道発表
中国における遺棄化学兵器の廃棄に関する計画の化学兵器禁止機関執行理事会での承認
令和4年10月7日
10月4日から6日の間、オランダのハーグで開催された化学兵器禁止機関(OPCW)第101回執行理事会において、日中両国政府が提出した中国における遺棄化学兵器の2022年より後の廃棄に関する計画が承認されました。
- この計画では、遺棄化学兵器の廃棄に関する各事業の具体的な完了目標時期等が示され、同計画に基づき廃棄を行っていくこと等が確認されました。
- 我が国としては、遺棄化学兵器廃棄処理事業につき、できる限り早く完了できるよう、今後とも引き続き、政府全体として取り組んでいく考えです。
(参考1)中国における遺棄化学兵器廃棄処理事業の経緯及び現状
- (1)我が国は、化学兵器禁止条約(CWC:1997年発効)に従い、中国における遺棄化学兵器の廃棄処理事業を実施。
- (2)2000年9月に発掘・回収事業を開始して以降、中国各地において、これまでに約9万発の遺棄化学兵器が発掘・回収され、約6万発以上の遺棄化学兵器が廃棄された。
(参考2)2022年より後の廃棄計画の概要
- (1)移動式廃棄処理設備による遺棄化学兵器の廃棄
中国国内の保管庫に保管され、2022年12月31日現在で既にOPCWに申告 された遺棄化学兵器について、2027年中に廃棄を完了する予定である。 - (2)ハルバ嶺(吉林省)における遺棄化学兵器の廃棄
ハルバ嶺に埋設され又は保管されている遺棄化学兵器及びハルバ嶺周辺の保管庫に保管されている遺棄化学兵器について、2027年中に廃棄を完了する予定である。 - (3)協議
日中両国政府は、廃棄作業の進捗状況に応じて、事業計画の調整について検討するための協議を行うことができる。