報道発表

コンゴ民主共和国に対する無償資金協力(食糧援助)に関する書簡の交換について

平成20年8月25日
  1. 我が国政府は、コンゴ民主共和国政府に対し、「食糧援助」として、8億4,000万円の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、8月25日(金曜日)(現地時間、同日)、同国の首都キンシャサにおいて、我が方北澤寛治駐コンゴ民主共和国大使と先方アンティパス・ンブザ・ニヤムウィシ外務・国際協力大臣(S.E.M. Antipas MBUZA NYAMWISI, Ministre des Affaires Etrangères et de la Coopération Internationale)との間で行われた。
     
  2. 本無償資金協力の概要は次のとおりである。
  3. (1)本無償資金協力の内容

    • コンゴ民主共和国の深刻な食糧事情を改善すべく、米の購入及びその輸送に必要な資金を供給する。

     

    (2)本無償資金協力の必要性

    • コンゴ民主共和国は、約6千万人の人口を抱えるアフリカの大国であるが、その厳しい経済状況から国連開発計画(UNDP)の人間開発指数(HDI)(2007年)でも177か国中168位にランクされている。同国は独立以来国内紛争が絶えず、特に1996年と1998年の周辺国を巻き込んだ紛争により、国土は政府と反政府勢力の支配地域に分断され、400万人の犠牲者と110万人の国内避難民を出すなど、国民生活に大きな支障をきたした。
    • 同国の食糧事情も非常に困難な状況にあり、和平合意(2002年)後も政府と反政府勢力支配地域間の商業活動は停止したままで、地方農村地域で生産した食糧を都市部に輸送できず、都市の食糧事情、特に首都キンシャサは急激な人口増加とも相まって深刻な不足が生じている。同国では国民の80%以上が1日1ドル以下で生活をし、国連食糧農業機関(FAO)によればその大部分が栄養失調状態にある。
    • コンゴ民主共和国政府は、こうした状況を受け、我が国に対しコメによる食糧援助を要請してきたものである。

     

    (3)本無償資金協力の効果

    • 今回の食糧援助により、同国の食糧不足の緩和に繋がることが期待される。

 

(参考) コンゴ民主共和国は、面積約234.5万平方キロメートル、人口5,930万人(平成18年)、人口1人当たりのGNI(国民総所得)は130米ドル(平成18年)である。

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