
原子力潜水艦「ヒューストン」の冷却水漏洩事案 (米側調査に基づく情報提供)
平成20年8月7日
- 8月7日(木曜日)朝、ズムワルト在京米大首席公使より、西宮北米局長に対し、後刻正式に通報を行うが、念のため事前に連絡するとしつつ、原子力潜水艦「ヒューストン」の冷却水漏洩事案について、米側において、これまでの調査の経緯及び日本政府への通報以降確認した事実関係の要旨につき、口頭にて連絡があり、さらに、同7日午後1時半頃、在京米大より正式の通報として外務省に対し、別添1のインフォメーション・シートを送付越したところ、取りまとめ概要以下のとおり
(1) 今次の連絡は、米側が8月1日に日本側に本件につき連絡して以降も引き続き調査を行っていたところ、この調査の結果を追加的に連絡するものである。8月1日の連絡の際には、いつから漏洩していたかは分からないとお伝えしたが、その後の調査で、原潜「ヒューストン」は、2006年6月から2008年7月にホノルルの乾ドックに入った時点までに微量の冷却水が漏れていたことを新たに確認した。2006年以降の日本への寄港日及び米国政府のコンピュータ分析に基づく、右期間中の各寄港で周辺環境に漏れたと推定される放射性物質の放出量の合計は、インフォメーション・シートの別紙(別添2)のとおり。
(2) 「ヒューストン」から漏洩した放射性物質の全体量は極めて少なく、人体、海洋生物、環境を危険にさらすものではない。日本へのすべての寄港の間に漏れた放射能の量をすべてあわせたとしても、一般家庭用煙検知器に含まれる放射性物質の量よりも少ない。
- なお、外務省より文部科学省に対し、インフォメーション・シートの別紙に示されたそれぞれの寄港地及び寄港日時における放射能の量を改めて確認したところ、「ヒューストン」が2006年6月以降、日本(佐世保、横須賀、沖縄)に寄港した際には、日本側モニタリングの結果、異常値は測定されていないとのことである。また、文科省によれば、今までの調査において異常値が検出されていないことから、人体及び環境に影響を与える量が漏れていたとは考えていないとのことである。