報道発表

高村外務大臣とエズラ・イスラエル環境保護相との会談

平成20年7月2日

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  高村正彦外務大臣は、7月2日(水曜日)13時15分から約35分間、大臣接見室において、「平和と繁栄の回廊」構想第3回4者協議閣僚級会合出席のため訪日しているギデオン・エズラ・イスラエル環境保護相兼観光相と会談を行ったところ、概要以下のとおり。

  1. 冒頭、高村大臣より、エズラ環境保護相の「平和と繁栄の回廊」構想への協力に感謝する、「回廊」構想の成功させたく、協力をお願いしたいと述べた。これに対して、エズラ環境保護相より、これまでの我が国の支援に感謝すると共に、同構想に対しイスラエルも可能な限りの協力を行っていくと述べた。
  2. 二国間関係について、高村大臣より、本年2月のオルメルト首相訪日を始め、近年の両国関係は著しく進展しており、今後も来る2012年の外交関係開設60周年に向けて、更なる関係強化に取り組んで行きたい、経済関係の強化、投資環境の改善、観光交流の促進のためには和平プロセスの進展が重要であり、一刻も早く和平が到来することを望むと述べた。これに対して、エズラ環境保護大臣より、特に最近の日本との友好関係進展を歓迎し、今後も一層発展することを望む、観光分野で日本人観光客が増加し地域の発展に貢献することを期待するほか、環境問題においても日本とともに協力することを重要視している旨発言があった。
  3. 中東和平について、高村大臣より、イスラエル・パレスチナの和平交渉は困難な状況だが、イスラエル・パレスチナ双方共に交渉を粘り強く継続することを期待すると述べた。入植地活動の停止や暴力の停止を含め、双方がロードマップの措置を実施することが重要であり、その観点から、イスラエルが入植地における住宅建設を凍結するよう要請した。また、高村大臣より、イスラエルとハマスの間の今次停戦により、状況が改善することを期待するとともに、ガザのパレスチナ人の苦境を緩和することが重要であり、我が国は5月1200万ドルの人道支援を実施したと述べた。これに対して、エズラ大臣より、ガザ情勢は厳しいが、イスラエルは今後もロードマップを遵守し、パレスチナ側と交渉を続けていくスタンスである旨返答した。
  4. 「回廊」構想について、高村大臣より、本年11月に終了予定の調査を基礎に、可能な限り09年の早期に、ODAを活用してプロジェクトを実施したい、その観点から、「回廊」構想の実現には、西岸の移動制限の緩和が不可欠であり、イスラエル側の前向きな協力をお願いしたい、また、本年後半にヨルダン渓谷の環境問題を扱う専門家会合を現地で開催したいと述べた。これに対して、エズラ環境保護相は、パレスチナ人の生活改善のための日本の支援を評価し、イスラエルとしても可能な限りの協力を行いたい旨述べた。

(参考)  「平和と繁栄の回廊」構想

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