
スーダン等への外務省高官の派遣について
平成20年4月30日
我が国は、TICADⅣ及びG8北海道洞爺湖サミットの開催を控え、「平和協力国家」としての具体的な取組の一つとして、また、G8議長国としての指導力を発揮すべく、今般、外務省高官をスーダン本国(首都ハルツーム、ダルフール地方、南部スーダン)及び対スーダン支援に関する閣僚レベル会合(於:オスロ)に派遣し、スーダンの平和と安定の実現に向けた外交努力を強化することとした。
- 小野寺五典外務副大臣は、5月2日(金曜日)本邦発にて、スーダン(ハルツーム及びダルフール地方)を訪問する。ダルフール(北ダルフール州エル・ファーシル)訪問は我が国の政府高官としては初めてのものとなり、現地展開中のダルフール・アフリカ連合(AU)/国連合同ミッション(UNAMID)及び国内避難民(IDP)キャンプ視察、現地国連、スーダン政府要人との会談を行う。その後、ハルツームにおいてスーダン政府要人と会談し、ダルフール問題の早期解決に向け働きかけを行う。
- 中山泰秀外務大臣政務官は、5月5日からオスロで開催される第3回スーダン・コンソーシアム会合(対スーダン支援国会合)に我が国政府団長として出席し、プレッジ額を含む今後の対スーダン支援方針について表明する。更に同政務官は、6日午後の一部セッションにおいて共同議長を務める予定である。また、会合終了後には南部スーダン(ジュバ)を訪問し、2005年の南北包括和平合意(CPA)締結後の復興の現状を視察する。現地では、南部スーダン政府要人との会談、我が国経済協力プロジェクトの視察を行うとともに、現在、1万人を超える要員が展開中である国連スーダンミッション(UNMIS)等の視察も行う予定である。
【参考】 スーダンについて
アフリカ最大の国であり、周辺9か国と国境を接するスーダンの安定は、アフリカ全体の安定に直結する。特に、スーダンは現在、和平への糸口が見えないダルフール問題に加え、依然として脆弱な南北スーダン和平問題との二つの大きな不安定要素を抱えており、国際社会の関心も極めて高い。