
人間の安全保障基金によるブルキナファソにおける「児童結婚の撲滅:保護、能力強化及び地域活動プロジェクト」への支援について
平成20年4月21日
- 我が国政府及び国連は、4月21日(月曜日)、国連人口基金(UNFPA)及び国連児童基金(UNICEF)がブルキナファソにおいて実施する「児童結婚の撲滅:保護、能力強化及び地域活動プロジェクト」に対し、人間の安全保障基金を通じ、164万5,312.90ドル(約1億8,592万円)の支援を行うことを決定した。
- 最貧国の一つであるブルキナファソでは、慣習・文化に起因する児童結婚のために、多くの女性・女児が教育や適切な保健サービス、雇用機会へアクセスができないなど、人間の安全保障を脅かす状況にある。
本プロジェクトは、ブルキナファソの5地域24地区を対象に、既婚女性及び児童結婚のリスクがある女児を保護するとともに、能力強化を行うことにより、上記の課題に取り込むものである。主な活動は以下のとおり。
(1)女性の人権保護につき規定する既存の法律を適切に履行するためのコミュニティのリーダーの意識の向上、ソーシャルワーカーに対する研修の実施
(2)ライフスキル向上のため女性に対する人権、リプロダクティブ・ヘルス、HIV等感染症の防止策に関する教育の実施
(3)児童結婚の被害者に対する精神的・法的支援
(4)医療サービスの質の向上のためのワークショップの開催、医療関係者の訓練の実施
(5)女児に対する職業訓練、既婚女性の所得向上活動のための資金提供
- 本プロジェクトの実施により、ブルキナファソにおける女性・女児の生活状況が改善され、包括的な人間の安全保障の実現につながることが期待される。
(参考)
人間の安全保障基金は、1999年3月に我が国の主導により国連に設置された信託基金であり、現在までに総額約354億円(約3億1,429万ドル)を拠出している。この基金を通じ人間の生存、生活、尊厳に対する多様な脅威に対して人間の安全保障の視点から取り組む国連関係国際機関のプロジェクトをこれまでに180件以上支援してきている。