報道発表

人間の安全保障基金による南アフリカ共和国における「女性に対する暴力対策センター設立」プロジェクトへの支援について

平成20年3月24日
  1. 我が国政府及び国連は、3月24日(月曜日)、国連薬物犯罪事務所(UNODC)及び国連人権高等弁務官・同事務所(OHCHR)が南アフリカ共和国において実施する「女性に対する暴力対策センター設立」プロジェクトに対し、人間の安全保障基金を通じ、149万9,850ドル(約1億7,398万円)の支援を行うことを決定した。
  2. 南アフリカでは、アパルトヘイトから民主体制への急激な移行、伝統的な父権社会及び貧困を背景として、性差に基づく特に近親者による女性への暴力が深刻な社会問題となっており、HIV/AIDS問題も引き起こしている。

     本プロジェクトは、被害者女性の保護及び能力強化、加害者を含むコミュニティにおける意識向上等を通じて女性への暴力の予防を目指すものである。主な活動は以下のとおり。
    (1)被害者の女性に対し短期的な避難所を提供する。
    (2)被害者の女性に対する医療サービスの提供。
    (3)職業訓練等を通じた被害者の女性の能力向上を図る。
    (4)加害者男性、児童、青少年を含むコミュニティ全体を対象とした女性への暴力に関する意識の向上、教育プログラムの提供。
    (5)警察関係者、保健関係者、NGO等を対象とした女性への暴力に関する意識の向上、訓練の実施。

  3. 本プロジェクトの実施により、女性に対する暴力が未然に食い止められ、また、HIV/AIDSの蔓延の防止にも寄与することが期待される。

(参考)
 人間の安全保障基金は、1999年3月に我が国の主導により国連に設置された信託基金であり、現在までに総額約354億円(約3億1,429万ドル)を拠出している。これまでも、この基金を通じ人間の生存、生活、尊厳に対する多様な脅威に対して人間の安全保障の視点から取り組む国連関係国際機関のプロジェクトを支援してきており、本プロジェクトは186件目。

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