報道発表

高村外務大臣のオルメルト・イスラエル首相への表敬

平成20年2月27日
  1. 高村正彦外務大臣は、2月27日(水曜日)12時05分から約40分間、公式実務訪問で来日中のエフード・オルメルト・イスラエル首相を表敬した。
  2. 冒頭、高村大臣より、オルメルト首相が99年に来日した際にも会ったことにも触れつつ、訪日を歓迎した。また、イスラエル独立60周年(2008年)にあたっての祝意を表明するとともに、オルメルト首相がアッバース大統領と共に、中東和平実現に向けて努力されていることを高く評価、支持しており、我が国としても、積極的に支援していきたいと述べた。
  3. これに対して、オルメルト首相より、2008年中の和平合意実現に向けてパレスチナ自治政府のアッバース大統領と共に真剣に取り組んでいる旨述べた上で、交渉の現状について説明があった。
  4. オルメルト首相より、和平プロセスに関して日本が果たしている建設的な役割に感謝する、特に「平和と繁栄の回廊」構想は重要であり、全面的に協力したい旨の発言があった。高村大臣よりは、「平和と繁栄の回廊」構想について、出来るだけ早期に成果が上がるよう努力したい旨表明した。
  5. 高村大臣より、和平プロセスについては、我が国としても、本年中の合意の実現に向けて双方の努力を最大限支援したいと述べた上で、入植地活動の凍結や暴力の停止を含め、双方がロードマップの措置を実施し、誠意をもって交渉に取り組むことの重要性を指摘した。また、東エルサレムを含む西岸でのイスラエル人のための住宅建設に懸念を表明した。更に、安全保障に関するイスラエルの懸念に理解を示しつつ、ガザ地区の人道状況の更なる悪化を回避すべく最大限の努力を要請した。これに対し、オルメルト首相は、新しい入植地の建設は行わないという基本方針を含め、現状について説明があった。また、ガザの人道的な危機を回避する必要に理解を示しつつも、イスラエルへのロケット攻撃がもたらしている深刻な状況につき説明があった。
  6. オルメルト首相より、日・イスラエル間の関係を強化していきたい、特に、環境、クリーン・エネルギーなどのハイテク分野での協力が期待できる旨述べ、具体例として電気自動車生産に関する協力などに言及があった。これに対し、高村大臣より、オルメルト首相が経済界のリーダーを同行されたことを歓迎する、今般の訪日で、イスラエルをアピールしていただいたのはよかった、投資環境改善に関しては和平プロセスの進展が重要である等述べた。
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