(参考1) ジンバブエにおけるコレラの流行
本年8月以降、ジンバブエでは、同国独立(1980年)以来、これまでにない規模でコレラが蔓延している。国連人道問題調整室(OCHA)によれば、感染者は12月15日現在で1万8,413人に登り、既に978人の死者が発生。今後、情況の更なる悪化、周辺諸国への波及が懸念されている。
UNICEFは同コレラ危機に対して、緊急アピールを発出、本件緊急無償資金協力は同緊急アピールに応えたもの。なお、11月下旬以降、欧米諸国を中心に、国際機関やNGOを通じた支援へのプレッジ又は実施が行われている。
(参考2) ジンバブエ情勢
ジンバブエでは、本年3月の大統領選挙、6月の同決選投票強行という流れの中で、野党や反政府勢力への政権側からの激しい政治的暴力が続き、欧米による制裁が強化された。
国内経済も崩壊状況に至るなど、大きな混乱に直面する中で、南ア等による調停も行われ、去る9月にはムガベ大統領(与党ZANU-PF党首)とチャンギライ氏(野党MDC党首)との間で政府ポスト等を分配し、政権を分有する合意に達した。しかし、その後内務大臣や州知事のポスト配分等を巡り、結局与野党交渉は決裂し、現在に至るまで具体的な進展は見られていない。