報道発表

コロンビアにおける児童図書館100件記念式典(概要)

平成20年11月22日

(写真)

 11月21日(現地時間)、コロンビアを公式訪問中の中曽根外務大臣は、日・コロンビア外交関係樹立100周年に当たり、日本政府によるコロンビアに対する児童図書館建設100件達成を記念する式典に出席したところ、概要以下のとおり。

  1. 冒頭、両国国歌演奏が行われた後、モレノ・コロンビア文化大臣より、概要以下のとおりの挨拶が行われた。
  2. (1)日本政府による文化分野での支援に深く感謝申し上げる。日本政府からは、82年以降、楽器等の供与をはじめとして、25件、約1100万ドルの文化無償資金協力を実施していただき、このような日本の協力はコロンビアのオーケストラ、文化センター、劇場、図書館等の改善に大きく寄与した。また、JICAの研修を通じ、文化遺産の保存にかかる文化省の能力向上にも貢献している。

    (2)日本政府からは「読書・図書館国家計画」にも大きな支援をいただいており、これまでに101件の公共図書館の整備のために190億ペソに上る協力をいただき、160万人以上の子供達、青年や大人が読書の場を持てるようになった。また、この計画は、コロンビア国民の日本文化への関心と知識を高める上でも有益であり、コロンビア政府としては、日本に対する感謝の意も込めて、日本の文化・文学をコロンビア国民に紹介するため、日本の三島由紀夫、川端康成、正岡子規の著作等、25の著名な文学作品の読書会「カタロウ」を推進している。

  1. 引き続き、中曽根大臣より、教育は国家の礎であるとの考えから、初等教育分野への支援を重視して実施してきており、初等教育の充実にこそ、将来のコロンビアの安定と繁栄の鍵があると考えると述べるとともに、わが国の支援によって整備を行った児童図書館が100件に達したが、この100の図書館を通じて多くの子供達に読書の楽しさを知って欲しいと述べた。また、コロンビアの子供達に日本への関心を少しでも持ってもらうきっかけとなればと願い、「米百俵」の話を紹介しつつ、「米百俵」のスペイン語版の本をはじめ日本に関する2種類の本、各100冊の寄贈を行いたいとして、図書目録をモレノ文化大臣に手交した。
  2. その後、寺澤駐コロンビア大使とコロンビアのエル・タブロン・デ・ゴメス市長との間で、児童図書館の整備にかかる草の根・人間の安全保障無償資金協力案件の署名式が行われ、最後に、日本の協力による児童図書館の整備により、コロンビアの多くの子供達が喜んでいる様子を示す、コロンビア政府作成のビデオの上映が行われ、式典を終了した。
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