報道発表

イラクに対する円借款の供与について(E/N署名)

平成19年7月31日
  1. 我が国政府は、イラク共和国政府に対し、「バスラ上水道整備計画」及び「クルド地域電力セクター復興計画」を実施するために必要な、577億1,600万円を限度とする円借款を供与することとし、このための書簡の交換が、7月31日(火曜日)(日本時間8月1日(水曜日))、バグダッドにおいて、我が方門司健次郎駐イラク大使と先方ジャブル財務大臣( Mr.Baker Jabr Al-Zubaidy, Minister of Finance )との間で行われた。
     
  2. 対象案件及び供与限度額
  3. (1)バスラ上水道整備計画                    429億6,900万円
    (2)クルド地域電力セクター復興計画     147億4,700万円
     

  1. 供与条件

    (1) 金利                 :0.75%
    (2) 償還(据置)期間 :40(10)年
    (3) 調達条件           :一般アンタイド
     
  1. 対象案件の概要
  2. (1)バスラ上水道整備計画

    イラク南部バスラ県バスラ市及びハルサ市の上水道施設は、約20年前までに整備された。しかしながら、イラン・イラク戦争や湾岸戦争等の紛争や経済制裁等により、上水道施設に対する投資が行われず、維持管理も不十分であったことから、両市の上水は、給水時間が短く需要に対し十分な供給が行えていない。また、漏水率が高いほか、水質が満足のいく水準でない等、質・量ともに多くの課題を抱えている。
     このため、両市において、上水道施設の整備を行うことにより、両市における上水供給の改善を図ることが必要である。

    (2)クルド地域電力セクター復興計画

    イラクにおいて、電力セクターはあらゆる経済・社会活動の基盤である。しかしながら、イラン・イラク戦争や湾岸戦争等の紛争や経済制裁等により、電力セクターへの新規投資や維持管理が不十分であったことから、イラク北部のクルド地域(ドホーク県・エルビル県・スレイマニヤ県)においても、イラクの他の地域と同様に変電・配電機能が低下しており、電力供給が不安定になっている。
    このため、クルド地域において、変電・配電用の資機材供給や施設整備等を行うことにより、クルド地域における電力供給の安定化を図ることが必要である。

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