報道発表

人間の安全保障基金によるブータンにおける女性と子供を含む社会的弱者に対する基礎教育、識字、収入の安定及び雇用のためのプロジェクト支援について

平成19年6月22日

  1. 我が国政府及び国連は、6月22日(金曜日)、国連開発計画(UNDP)、国連児童基金(ユニセフ)、国連人口基金(UNFPA)及び世界食糧計画(WFP)がブータン王国において実施する「ブータンにおける女性と子供を含む社会的弱者に対する基礎教育、識字、収入の安定及び雇用」プロジェクトに対し、人間の安全保障基金を通じ、223万5,839.1ドル(約2億5,936万円)の支援を行うことを決定した。
  2. ブータンは内陸性の後発開発途上国であり、農村における貧困、非識字、限られた学校教育の機会及び若者の失業等の諸課題に直面している。本プロジェクトは、ブータンの南部及び東部地域の農村地域における子供と女性を対象に、識字・職業訓練、保健、所得創出及び雇用創出を含む複数分野に跨る支援を行うことにより上記課題に取り組むものである。主な活動は以下の通り。

    (1)初等教育を受けやすくすることにより、子供の就学率及び卒業率の向上を図る。

    (2)きれいな飲料水、トイレ及び燃料効率の良いコンロの導入により学校の衛生・環境の改善を図る。

    (3)ノン・フォーマル教育、職業訓練及び10か所の総合コミュニティ開発センターのネットワーク構築により貧困農村世帯の知識、技能及び所得向上を図る。

    (4)貧困農村世帯とりわけ女性のための小規模融資を導入する。

    (5)雇用、自営業及び小規模実業の拡大により若者や女性に焦点を置いた失業の緩和を図る。

  3. 本プロジェクトの実施により、ブータンにおける経済・社会的に恵まれない脆弱な人々の能力強化が図られることが期待される。

(参考)

人間の安全保障基金は、1999年3月に我が国の主導により国連に設置された信託基金であり、現在までに総額約335億円(約2億9,774万ドル)を拠出している。これまでも、この基金を通じ人間の生存、生活、尊厳に対する多様な脅威に対して人間の安全保障の視点から取り組む国連関係国際機関の170件以上のプロジェクトを支援してきている。

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