報道発表

人間の安全保障基金によるソマリアにおける「国内避難民の保護、再統合及び再定住」プロジェクト支援について

平成19年5月29日


  1. 我が国政府及び国連は、5月29日(火曜日)、国連開発計画(UNDP)、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)、国連人間居住計画(UN-HABITAT)国連児童基金(UNICEF)及び国連食糧農業機関(FAO)がソマリアにおいて実施する「国内避難民の保護、再統合及び再定住」プロジェクトに対し、人間の安全保障基金を通じ、415万752.03ドル(約4億8,149万円)の支援を行うことを決定した。

     
  2. 1990年代初期の武力紛争と1994年から2006年に発生した厳しい干魃や洪水により、ソマリアの全人口の5%以上が居住地から追われることになり、安全を求めて国内各地から比較的安全なプントランドに流入した。今日、約2万2,000人の国内避難民がプントランドのボサソの厳しい生活環境下で仮設住居暮らしを余儀なくされている。本プロジェクトはボサソにおける国内避難民の約半数を対象にその保護と生活水準の向上を図るものである。主な活動は以下のとおり。

    (1) 女性が利用する水・衛生施設の安全な場所への設置や耐火性のある住居建材の提供等による仮設住居の環境改善を含む身体的暴力や火災の危険性低下のための取組。

    (2) 水、衛生及び所得創出機会に関する訓練の実施による国内避難民の居住環境の改善。

    (3) 土地、シェルター、基礎的社会サービス、技術訓練及び融資機会の提供を通じた550世帯の国内避難民の長期的な定住支援の取組。

    (4) ボサソ郊外への居住及び出身地への帰還を希望する国内避難民のために灌漑、エネルギー、小口融資及び技術訓練を利用しやすくする等、統合促進を支援。


  3. 本プロジェクトの実施により、ボサソの国内避難民の再定住と統合が一層促進され、生活基盤の改善が進むことが期待される。

 

(参考)
   人間の安全保障基金は、1999年3月に我が国の主導により国連に設置された信託基金であり、現在までに総額約335億円(約2億9,774万ドル)を拠出している。これまでも、この基金を通じ人間の生存、生活、尊厳に対する多様な脅威に対して人間の安全保障の視点から取り組む国連関係国際機関の170件以上のプロジェクトを支援してきている。

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