報道発表

ラオス人民民主共和国に対する無償資金協力(ヒンフープ橋建設計画及び人材育成奨学計画)に関する書簡の交換について

平成19年5月16日

(写真)

1.我が国政府は、ラオス人民民主共和国政府に対し、「ヒンフープ橋建設計画(the Project for the Construction of Hinheup Bridge)」及び「人材育成奨学計画(the Project for  Human Resource Development Scholarship)」の実施に資することを目的として、総額12億9,500万円を限度額とする無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、5月16日(水曜日)、我が国の招待で来日中のブアソーン・ブッパーヴァン首相(H.E.Mr. Bouasone Bouphavanh, Prime Minister of the Lao People’s Democratic Republic)の立会いの下、我が方麻生太郎外務大臣と先方トンルン・シースリット副首相兼外務大臣(H.E. Dr. Thongloun Sisoulith, Deputy Prime Minister and Minister of Foreign Affairs)との間で行われた。

2.各計画の概要は次のとおりである。

(1)ヒンフープ橋建設計画 

供与限度額(国庫債務負担行為)9億3,300万円

(平成19年度 2億5,500万円、平成20年度 3億7,900万円、平成21年度 2億9,900万円)

 (イ)  本計画の内容

・  ラオスの国道13号線上にヒンフープ橋(橋長:195メートル、幅員:10メートル)を建設する。

 (ロ)  本計画の必要性

・  内陸国であるラオスでは、旅客の約94%、貨物の約77%が陸路を利用するなど、輸送の殆どを道路輸送に依存している。

・  特に、国道13号線はラオスを南北に縦断するラオスの最重要幹線である。しかし、そのうちラオス北部ルアンパバーン(世界遺産に登録され、ラオス有数の観光地)と首都ビエンチャンの間に位置する現在のヒンフープ橋は、1939年の建設以来大規模な改修をされておらず、橋梁は老朽化のため落橋の危険性をはらんでいる。

・  このような状況の下、ラオス国政府は、国道13号線の安全かつ円滑な交通を確保する目的で、同橋の建設のために必要な資金につき、我が国に対し無償資金協力を要請してきたものである。

 (ハ)  本計画の効果

・  現在10トンまでの車両に規制されている橋梁の耐荷力が25トンまで増強され、国道13号線の安全で円滑な交通が確保され、ラオス北部への物流輸送や経済活性化が期待される。

(2)人材育成奨学計画

    供与限度額(国庫債務負担行為) 3億6,200万円

    (平成19年度 3,900万円、平成20年度 1億6,200万円、平成21年度 9,500万円、平成21年度 6,600万円)

 (イ)本計画の内容 

・  ラオスの若手行政官等25名を対象に、日本の大学院における学位取得等を前提とした留学に対して必要な経費を支援するものである。

 (ロ)本計画の必要性

・  ラオスでは、低識字率(68.7%)、低就学率(中等教育34%)や、教員及び行政官の能力不足等、人材育成面で問題点が顕在していることから、ラオス政府は教育分野の改善を優先課題と位置付けている。

・  このような状況の下、ラオス政府は、人材育成において留学の果たす重要な役割に鑑み、「人材育成奨学計画」を策定し、我が国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。

 (ハ)  本計画の効果

・本計画の実施により、ラオスの将来のリーダーが育成され、今後の日・ラオス両国間の友好関係の架け橋となることが期待される。

 

(参考)

ラオス人民民主共和国は、面積約23万平方キロメートル、人口560万人(2005年)、人口一人あたりのGDPは491ドル(2005年)である。

 

 

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