
門司駐イラク大使とタラバーニー・イラク大統領の会談
平成19年4月2日
3月31日、門司健次郎駐イラク大使は、タラバーニー・イラク大統領に対し信任状を捧呈するとともに同大統領と会談を行ったところ、概要以下のとおり。
- タラバーニー大統領から以下のとおり述べた。
イラク国民は、困難な時期に日本が人的・経済的・政治的支援を実施してくれたことを決して忘れない。ここに、これまでの日本のイラク支援に対し謝意を表し、今後とも日・イラクの友好関係を更に発展させていくことを希望する。
- 門司駐イラク大使より以下のとおり述べた。
3月30日、日本政府は、イラク人道復興支援特別措置法の効力を2年間延長する法案を閣議決定し、国会に提出した。今後国会で議論されることになるが、日本政府として、今後とも航空自衛隊によりイラク復興のための輸送支援を継続する方針である。
- これに対し、タラバーニー大統領は、日本政府の決定に感謝すると述べた。
- タラバーニー大統領からイラク情勢に関し、以下のとおり述べた。
現在、イラク政府は、対テロと国民和解の2つのキャンペーンの実施に力を入れている。対テロ作戦については最近進展が見られている。対テロ作戦により、テロリスト・グループの指導者をはじめとする多数のテロリストの摘発、逮捕・拘束・殺害を行い、また、複数の自動車爆弾などテロ行為を未然に防ぐといった成果を出している。また、これまで、スンニー系テロリストが、シーア派地域でテロを起こし、これに対しマハディー軍がスンニー派地域で復讐するという悪循環があったが、マハディー軍が活動を抑えており、悪循環が収まりつつある。和解についても、複数の武装勢力が自分(大統領)やマーリキー首相に接触してきており、同勢力の政治プロセスへの参加について交渉を進めている。