
国際海事機関(IMO)における「ソマリア沖における海賊及び武装強盗に関する総会決議」の採択について
平成19年11月29日
外 務 省
国 土 交 通 省
- 11月19日(月曜日)から30日(金曜日)までの間、ロンドンで開催されている国際海事機関(IMO:International
Maritime Organization)第25回総会において、27日(火曜日)(現地時間26日(月曜日))、近年増大しているソマリア沖における海賊及び武装強盗の脅威に対応するための総会決議が、日本をはじめ多くの国の支持を受け採択された。
- 本決議では、あらゆる海賊及び武装強盗(以下、海賊等)の行為を非難するとともに、IMO加盟国政府及び関係団体に対して、海賊等撲滅のための取組及び現に奪取されている船舶の早期解放への支援を要請している。また、ソマリア暫定政府に対して、海賊等防止のための措置をとること及びインド洋で展開中の艦船等が海賊等に対応するため領海内に立ち入ることへの同意を国連に通知することを要請している。さらに、ソマリア近隣沿岸国に対しても、海賊等撲滅のための地域協定を締結すること及び海賊等に係わる必要な司法手続きをとることを求めている。なお、本決議は国連によるさらなる検討のため国連事務総長に送付されることとなっている。
- スエズ運河の南に位置し紅海の出入口にあたるソマリア沖は、地中海側とインド洋側を結ぶ接点として非常に重要な海域であり、海上輸送の要路となっている。ソマリア沖の安全確保は主にアジア-欧州間の海上輸送に同海域を利用する我が国にとって必須の課題である。一方で、近年同海域における海賊等が増加しており、本年10月に日本関係船舶が襲撃されるなど、海賊等の対策の緊急性が高まっている。
【別添1】 ソマリア沖における海賊及び武装強盗に関するIMO総会決議 (抜粋)
【別添2】 ソマリア沖における海賊及び武装強盗事件について
【別添3】 IMOの概要
【別添4】 ソマリア沖における海賊及び武装強盗に関するIMO総会決議