8日16時から約1時間にわたり、木村仁外務副大臣が章新勝中国教育部副部長と会談を行ったところ、やりとりの概要以下のとおり。
1. 木村副大臣より以下のとおり述べた。
「21世紀東アジア青少年大交流計画」により、外務省と中国教育部の間で日中高校生交流を実施している。昨年は1,200名の中国高校生が来日した。今年は約2,000名の中国高校生が来日する。短期プログラムも長期プログラムもともに、良好な成果をあげている。また、日本の高校生も中国を訪問している。これらの交流プログラムにおいて、ホストファミリーや関係者との別れ際には、涙を流す者もいると聞いている。日中両国は現在、アジア、世界のために共に貢献する「戦略的互恵関係」の構築に努力しており、日中の青少年交流は基軸となるものである。引き続き、中国教育部との協力を密にしていきたい。
2. 章新勝副部長より以下のとおり述べた。
日中の青少年交流は、現在及び未来の日中関係のみならず、北東アジア、アジア、世界全体にとっても重要な意義を持つ事業である。胡錦濤国家主席も日中の青少年交流を極めて重視し、中国側としても毎年日本から1千名の青少年を訪中招聘する旨決定した。日本側においても青少年交流促進のために様々な努力を行い、周到な準備をして温かく中国高校生を迎えて頂いている。全ての関係者の方々に心からの感謝を申し上げたい。現在、グローバル化、地域一体化の流れの中で、日中両国の協力は極めて重要である。中でも青少年交流は心の通い合い、心と心の交流であり日中協力の核心となるものである。日本側と引き続き密に協力し、青少年交流を促進していきたい。
【参考1】 07年度の「21世紀東アジア青少年大交流計画」(日中21世紀交流事業)
(短期)
(長期)
本年7月、昨年9月に来日した中国高校生の第一期長期留学生(1年間)32名が帰国。本年9月より中国高校生第二期生37名が日本各地で1年間の留学中。
(中国側招聘による日本高校生の派遣)
【参考2】 21世紀東アジア青少年大交流計画
本年1月にフィリピン・セブ島で開催された第2回東アジア首脳会議(EAS)において、安倍総理より、大規模な青少年交流を通じてアジアの強固な連帯にしっかりとした土台を与えるとの観点から、EAS参加国(ASEAN、中国、韓国、インド、豪州、ニュージーランド)を中心に、今後5年間、毎年6,000人程度の青少年を日本に招く350億円規模の交流計画を実施する旨発表した。これに基づき、政府は、「21世紀東アジア青少年大交流計画」(英文名:JENESYS Programme)を今年度より立ち上げ、各国及び関係機関等との協力の下、招へいや派遣等、様々な交流事業を実施する。本件計画の下、今後、中国以外にも、ASEAN、韓国、インド、豪州、ニュージーランド等の各国から青少年を招へいすることを予定している。