31日、高村外務大臣は、来日中のニット・ピブンソンクラーム・タイ外相と日タイ外相会談及び夕食会を行ったところ、概要以下のとおり。
1. 冒頭発言
高村大臣より、プミポン国王陛下が本年80歳を迎えられることに祝意を表するとともに、先般入院された国王陛下の快癒を希望している、本年の日タイ修好120周年を契機に両国関係を一層促進させていきたい旨述べた。ニット外相からは、国王陛下の症状は回復している。これまで様々な周年事業が実施されていることを嬉しく思う旨述べた。
2. タイの政治状況
高村大臣より、12月の選挙を通じてタイに民主的な政治体制が確立することを期待している旨述べた。ニット外相より、現政権は成立以来、困難な時期に真摯に取り組んできた、選挙関連の法律も制定され、12月23日に選挙が行われる旨述べた。
3. 地域における協力
高村大臣より、タイは次期ASEAN議長国を務めるので東アジア首脳等の地域枠組みの下での協力を進めていきたい。また、我が国が支援地域の重点と位置づけるメコン地域でも協力を進めていきたい旨述べた。ニット外相より、タイとしても協力を進めていきたい旨述べた。
4. 日タイ経済連携協定(JTEPA)
高村大臣より、明日(1日)の日タイ経済連携協定の発効を嬉しく思う、同協定により両国の経済関係は一層強化されると確信している旨述べた。ニット外相より、JTEPAは、両国が互いの立場を重視し、協力してコンセンサスを作り上げていく良い仕事となった。引き続き、緊密に協力していきたい旨述べた。
5. 地域情勢(ミャンマー、北朝鮮)
(1)
高村大臣より、北朝鮮が先の六者会合で約束した具体的措置を履行していくことが重要である、我が国は拉致、核、ミサイルの問題を包括的に解決して国交正常化を目指す旨述べた。ニット外相より、タイを含むASEANも北朝鮮の非核化には関心を有している、北朝鮮問題に対する日本の努力を支持する旨述べた。
(2) 高村大臣より、ミャンマー問題については、国際社会の連携が重要である、我が国もミャンマーの民主化を働きかけている、ミャンマーと関係の深いタイの働きかけにも期待したい、引き続きガンバリ特別顧問の努力を支援していくことが重要である旨述べた。ニット外相より、タイとしてもガンバリ顧問の活動を支持していく旨述べた。