報道発表

スワジランド及びレソトに対するWFP(国連世界食糧計画)を通じた無償資金協力(食糧援助)に関する書簡の交換について

平成19年10月30日
  1. 我が国政府は、WFP(国連世界食糧計画)を通じ、貧困等のため慢性的な食糧不足の状況にある社会的弱者(エイズ患者、女性、子供等)を抱える以下2か国に対し、合計3億4,000万円の無償資金協力(食糧援助)を行うこととし、このための書簡の交換が、10月30日(火曜日)(現地時間同日)、ローマにおいて、我が方中村雄二駐イタリア国大使と先方ジャンジャック・グレイスWFP上級事務局次長(Mr. Jean-Jacques Graisse, Senior Deputy Executive Director)との間で行われた。
    今回の食糧援助の対象と内訳(カッコ内は供与額)。
    1. (1)  スワジランド王国社会的弱者   (1億2,000万円)

      (2)  レソト王国社会的弱者       (2億2,000万円)

  1. スワジランドでは、厳しい干魃の影響により、深刻な食糧不足となっており、本年6月には同国政府は国家災害を宣言している。また、同国のHIV/AIDS感染率は世界最悪(成人の感染率33.4%(2005年))で、成人の5人に2人が感染者(22万人)である。エイズによる労働人口の減少や働き手のいない子供と老人だけの世帯の増加が貧困や干魃等による食糧不足とも重なり、同国は人道的危機状態にある。
    レソトにおいても、国民の86%が零細な農業に従事しているが、耕作に適した土地は少なく、頻発する干魃の影響を大きく受け、食糧が不足している。同国の成人のHIV/AIDS感染率は23.2%(2005年)で、同国の27万人が感染者となっている。感染者の殆どが家計を支える働き盛りの年齢層であるため、労働力が激減し、母子、老人たちは扶養者を失った結果、生活の不安と食糧危機に直面している。
  2. 我が国は、これらの国々の社会的弱者の置かれた状況に鑑み、WFPの支援要請に応え、人道的見地から食糧援助を実施するものである。今回の食糧援助により、これらの国々における食糧不足の緩和に繋がることが期待される。

(参考) 各国基礎データ

国名

面積(万平方キロメートル)

人口(百万人)2005年

一人当たりGDP(米ドル)

スワジランド王国

1.7

1.10

2,210  (2005 世銀)

レソト王国

3.0

1.80

930  (2005 世銀)

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