
日・アルメニア外相会談(概要)
平成24年6月7日
本7日(木曜日)午後5時05分から約35分間、玄葉光一郎外務大臣は、エドワルド・ナルバンジャン・アルメニア共和国外相(H.E. Mr. Edward Nalbandian, Minister of Foreign Affairs of the Republic of Armenia)(実務訪問賓客として来日中のサルグシャン・アルメニア共和国大統領に同行して来日中。)と両国外務省間の協力に関する覚書(日本語仮訳/英語)に署名し、引き続き外相会談を行ったところ、概要は以下のとおりです。
- 二国間関係
(1)玄葉大臣より、ナルバンジャン外相の3年ぶりの来日を歓迎すると共に、サルグシャン大統領と同外相が被災地を訪問したことへの謝意を表明しました。また、外務省間の協力に関する覚書に署名したことを踏まえ、両国関係を更に発展させていきたい旨述べました。
(2)これに対し、ナルバンジャン外相より、被災地の方々へのお見舞いを表すると共に、1988年のアルメニア大地震に際しての日本の支援に改めて謝意を表明しました。また、外交関係樹立20周年である本年にサルグシャン大統領の来日が行われたことは象徴的であり、これを両国関係の新たな出発点として両国関係を強化していきたいと述べました。
さらに先方より、一昨年東京にアルメニア大使館を開設したことに触れ、近い将来、アルメニアに日本大使館を開設してほしいとの強い希望が表明されました。
- 防災協力
(1)玄葉大臣は、共に地震国である両国にとっての防災協力の重要性を指摘した上で、日本は今回の災害の経験と知見を国際社会と共有する責任を負っているとして「世界防災閣僚会議in東北」と「原子力安全福島閣僚会議」へのアルメニア閣僚の参加を要請しました。
(2)これに対してナルバンジャン外相より、アルメニアからもこれら2つの会議に参加するとの回答がありました。
- 経済協力
(1)玄葉大臣より、アルメニアの発展はコーカサス地方全体の安定に資するとの観点から、同国の市場経済発展への支援を今後とも継続していく旨述べました。
(2)ナルバンジャン外相より、外交関係樹立以来20年間、日本がアルメニアに対して行ってきた経済協力への謝意を改めて表明しました。
- 国際場裡における協力
(1)玄葉大臣より、日本の安保理常任理事国入りに対するアルメニアの支持、また、様々な国際機関選挙におけるアルメニアの支持に対する謝意を表しました。
(2)ナルバンジャン外相より、日本の安保理常任理事国入りに対する支持を改めて表明するとともに、これからも国際場裡で日本と協力していきたい旨述べました。
- 国際情勢
(1)玄葉大臣より、北朝鮮に対しては、更なる挑発行為の防止に向けて国際社会の一致した対応が必要であるとして、これらの問題に対するアルメニア側の理解と協力を求めました。
(2)また、ナルバンジャン外相より、ナゴルノ・カラバフ紛争をはじめとするアルメニア外交の取り組みについて説明がありました。