
宇宙活動に関する国際行動規範多国間会合
平成24年6月6日
- 6月5日(火曜日)(現地時間同日),ウィーンにおいて,欧州連合(EU)主催により,宇宙活動に関する国際行動規範多国間会合が行われ,我が国を含む約50か国が出席しました。今回の会合では,EUより,EUが作成した行動規範案の内容や,今後の取り進め方についてのEUの考え方につき説明がなされました。
- 我が国からは,石井正文総合外交政策局審議官が代表団長として出席し,宇宙ゴミの増加等による宇宙環境の悪化に対処するために,安全な宇宙環境の確保のための新たなルール作りに切迫感をもって取り組むべきとの考え方を示し,この観点から,EUのイニシアティブを支持するとの我が国の基本的な立場を表明しました。
- 今回の会合を受けて,同行動規範案に関する多国間のプロセスが開始され,10月を目処に開催される次回の多国間会合においてより具体的な議論が行われることとなりました。
(参考)宇宙活動に関する国際行動規範案
- 2008年にEUによって作成され,2010年9月,EU理事会により改訂版が採択された。宇宙物体同士の事故,衝突その他の有害な干渉可能性の最小化,スペースデブリ発生低減のための宇宙物体の意図的な破壊等を差し控えること,宇宙物体への危険な接近をもたらす可能性のある運用の予定,軌道変更,再突入等のリスクを通報すること,他国による違反の可能性がある場合に協議を要請することができること等に言及している。
- 我が国は,本年1月に玄葉外務大臣から,EUが主導してきたイニシアティブを歓迎し,宇宙活動に関する国際的な行動規範策定に関する議論に本格的に参加していく旨表明した。