報道発表

玄葉外務大臣とムハンマド・カーメル・アムル・エジプト外務大臣との会談

平成24年3月22日
(写真)玄葉外務大臣とムハンマド・カーメル・アムル・エジプト外務大臣との会談-1 (写真)玄葉外務大臣とムハンマド・カーメル・アムル・エジプト外務大臣との会談-2




 本22日(木曜日)午後6時30分から約55分間,玄葉光一郎外務大臣は,外務省において,ムハンマド・カーメル・アムル・エジプト・アラブ共和国外務大臣(H.E.Mr. Mohamed Kamel Amr, Minister of Foreign Affairs of the Arab Republic of Egypt)と会談を行ったところ,概要は以下のとおりです。

  1. 冒頭
     玄葉大臣から,アムル大臣の初来日を歓迎するとともに,東日本大震災に際したエジプトからの支援に対し,感謝の意を述べました。また,玄葉大臣は,昨年,エジプト国民が歴史的変革を成し遂げたことに敬意を表し,円滑な民主体制移行と地域の穏健勢力としての役割に対する期待を表明しました。
     これに対し,アムル大臣は,東日本大震災における日本人の強靱さと勇気は多くのエジプト人に感動を与えた旨,また,日本は常にエジプトが困難なときに支援をしてくれており,震災に対する支援はそうした過去の日本からの支援へのお返しである旨述べました。
  2. エジプト情勢及び我が国の対エジプト支援
     アムル大臣から今後の民主化プロセスの予定及び現在エジプトが抱える経済・社会問題の状況に対する説明があるとともに,こうした改革努力に対して日本が率先して支援を行ったことに対して感謝の意が示されました。
     これに対して玄葉大臣は,今年度の補正予算におけるエジプトの雇用創出支援や大エジプト博物館建設プロジェクトに言及しつつ,日本は引き続きODAを通じてエジプトの改革努力を支援していくとの考えを述べました。
  3. 二国間の経済関係
     玄葉大臣から,経済の安定には外国投資の活発化が必要であり,そのためにビジネス環境整備の重要性を指摘するとともに,政府間及び民間企業同士での対話を一層強化していく必要がある旨述べました。また,この関連で,我が国からの輸入品に対する規制措置につき,玄葉大臣から,エジプトによる昨年の緩和を感謝しつつ,早期の更なる緩和や撤廃を期待する旨述べました。
     これに対し,アムル大臣から,投資環境の改善に向けて全力で取り組みたく,また,経済問題に対する対話強化を歓迎する旨述べました。いわゆる風評被害問題に関しては,エジプトとして輸入規制措置の更なる緩和に向けて検討していきたい旨応じました。
  4. 国際場裡における協力及び地域情勢
     両大臣は,安保理改革やTICADを始めとする国際場裡での協力について意見交換を行い,対話・協力を継続していくことを確認しました。
    また,中東和平問題,シリア情勢,イラン情勢についてもそれぞれの立場を説明しつつ,これらの問題についても引き続き協力していくことを確認しました。
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