報道発表

玄葉外務大臣とザカリアス・アルバノ・ダ・コスタ東ティモール外務大臣との会談

平成24年3月8日
(写真)玄葉外務大臣とザカリアス・アルバノ・ダ・コスタ東ティモール外務大臣との会談-1 (写真)玄葉外務大臣とザカリアス・アルバノ・ダ・コスタ東ティモール外務大臣との会談-2




 本8日(木曜日)18時30分から約45分間、玄葉光一郎外務大臣は、外務省賓客として来日中のザカリアス・アルバノ・ダ・コスタ東ティモール外務大臣(H.E. Dr. Zacarias Albano da Costa、 Minister for Foreign Affairs and Cooperation)と会談したところ、概要は以下のとおりです。また、会談に引き続いて行われた玄葉大臣主催夕食会においては、終始和やかな雰囲気で懇談が行われ、その中で、ダ・コスタ外務大臣から、日本の国連安保理常任理事国入りを引き続き支持する旨表明されるとともに、玄葉大臣に対する東ティモールへの訪問招請がありました。

  1. 冒頭
    (1)玄葉大臣から、ダ・コスタ大臣の来日に歓迎の意を表するとともに、1月にラモス=ホルタ大統領が来日し、再来週にはグスマン首相の来日が予定されており、こうした活発な要人往来は喜ばしい旨述べました。また、東日本大震災に際する東ティモールからの支援に謝意を述べるとともに、本年は東ティモール独立10周年及び日・東ティモール外交関係樹立10周年という重要な年であり、東ティモールが歩んできた平和構築の実現、民主主義に基づく国づくりを評価している旨、また、本年を更なる関係強化の好機としたい旨述べました。

    (2)これに対し、ダ・コスタ大臣から、10周年という記念すべき年に、また、東日本大震災から間もなく1年という節目に訪問の機会を頂き光栄であると述べるとともに、本年を有意義な年にしていくべく共に協力していきたい旨述べました。
  2. 二国間関係
    (1)総論
    ア.玄葉大臣は、両国は未来志向で良好かつ緊密な関係構築に向けて協力しており、外交関係樹立10周年を迎える本年を盛り上げるべく、日本政府としてスポーツ等を通じた青少年交流を実施していきたい旨述べました。

    イ.これに対し、ダ・コスタ大臣から、1999年に第1回支援国会合を主催するなど日本は一貫して東ティモールの良き友人であり、日本の支援は東ティモールの安定に貢献している旨、また、未来志向のアプローチは日・東ティモール関係の原則である旨述べ、日本政府による青少年交流の積極的な実施に謝意を表明しました。
    (2)東ティモールの国づくり支援
    ア.玄葉大臣から、本年は、大統領選挙及び国民議会選挙のほか、年末には国連東ティモール統合ミッション(UNMIT)の撤退も予定される重要な年であり、経済協力、人的貢献、人材育成支援の3本柱を軸に、東ティモールの国づくりを引き続き後押ししていきたい旨述べました。この中で、玄葉大臣から、日本政府として東ティモールに対する初の円借款供与につき前向きに検討している旨述べたほか、今月17日の大統領選挙に日本政府として選挙監視団を派遣する予定であり、選挙が平穏裡に実施されることを期待する旨述べました。また、玄葉大臣から、日本の経験上、人づくりこそ国づくりの基本であり、今後も様々な分野で人材育成を支援していきたい旨述べました。

    イ.これに対し、ダ・コスタ外相から、日本政府による円借款供与の検討に謝意が表明されるとともに、本年の大統領選挙及び国民議会選挙が平和、自由かつ公正に実施されることが民主主義の定着の加速につながる旨述べました。また、日本の支援は東ティモールの発展に大いに寄与しているとして謝意が表明されるとともに、日本のような科学・技術立国に東ティモール人留学生の派遣を検討しており、日本の支援をお願いしたい旨の言及がありました。
  3. 地域・国際情勢
    (1)ASEAN
    ア.ダ・コスタ大臣から、東ティモールのASEAN加盟の取組及び現状について説明があるとともに、東ティモールのASEAN加盟に対する日本の支持に謝意が表明されました。

    イ.これに対し、玄葉大臣から、日本は東ティモールのASEAN加盟を一貫して支持している旨、また、東ティモールの安定的発展は地域の安定にとって重要であると認識している旨、さらに、東ティモールを含む2015年のASEAN共同体構築を積極的に後押ししている旨述べました。
    (2)国連改革
    ア.ダ・コスタ大臣から、2015年の安保理非常任理事国選挙に立候補を表明している日本への支持を表明しました。

    イ.これに対し、玄葉大臣から、東ティモールによる支持に感謝したい旨述べました。
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