
デュア・デンマーク貿易・投資大臣による玄葉外務大臣表敬
平成24年2月21日
本21日(火曜日)午後5時より約40分間,玄葉光一郎外務大臣は,来日中のピア・オルセン・デュア・デンマーク貿易・投資大臣(Ms. Pia Olsen Dyhr, Minister for Trade and Investment)の表敬を受け,意見交換を行ったところ,概要は以下のとおりです。
- 冒頭発言
(1)玄葉大臣より,デュア大臣の初来日を心より歓迎するとした上で,東日本大震災後のデンマークからの支援に対し謝意を述べました。また,日EU・EPAの早期交渉開始に向け,本年前半のEU議長国の貿易・投資担当大臣であるデュア大臣と緊密に連携していきたい旨述べました。さらに,食品安全に関し,そもそも,日本は食品安全につき厳格な対応をしており,米国も同じ基準を受け入れている,その中で,欧州の基準は非常に厳しい,我が国の状況を踏まえ,是非科学的見地から輸入規制を緩和してほしい旨述べました。
(2)これに対し,デュア大臣より,2011年3月の震災に関し,日本の人々に対して改めて心よりお悔やみ申し上げる,また,デンマークは日本と価値観を共有しており,日本の友人として同国のEU議長国期間中にEPAの早期交渉開始に向けて協力していきたい旨述べました。食品安全については,食品輸入規制緩和が日本にとって重要であることは理解している,他方,消費者に食の安全を確保することが重要であり,欧州委員会で現在取られている輸入規制措置の再検討を行っているところであり,その結果も踏まえた上で考えていきたい旨述べました。
- 欧州債務危機
(1)玄葉大臣より,欧州債務危機については,一義的には欧州各国の対応が必要であるが,我が国もEFSF(欧州金融安定ファシリティ)債の購入等を通じて欧州と連携している旨述べました。
(2)これに対し,デュア大臣より,日本の貢献に感謝する,昨20日(月曜日)欧州の指導者が対ギリシャ支援につき合意したところであり,勿論欧州自身としても引き続き努力していく考えである旨述べました。
- 日EU・EPA,政治協定
(1)玄葉大臣より,TPPや日中韓の枠組でも高いレベルの経済連携を戦略的・多角的に進めており,EUとの間でも高いレベルの経済連携を目指す,EPAは双方に利益のあるものであり早期交渉開始に向け努力したい旨述べました。また,EPA同様,日EU政治協定も重視しており,早期に交渉を開始したい旨述べました。
(2)これに対し,デュア大臣より,双方の協定について並行して作業が進むことが重要であり,デンマーク議長国期間中に双方の協定の交渉開始が出来るよう,日本と協力していきたい旨述べました。