報道発表

日・モルディブ外相会談及び中野外務大臣政務官主催昼食会

平成24年1月18日
(写真)日・モルディブ外相会談-1 (写真)日・モルディブ外相会談-2 中野外務大臣政務官主催昼食会






 本18日(水曜日)午前11時から約35分間,玄葉光一郎外務大臣は,来日中のアハメド・ナシーム・モルディブ共和国外務大臣(Hon. Mr. Ahmed Naseem, Minister of Foreign Affairs of the Republic of Maldives)と会談を行い,引き続き飯倉公館にて,中野譲外務大臣政務官が昼食会を主催したところ,概要以下のとおりです。

  1. 日・モルディブ外相会談
    (1)冒頭,玄葉大臣より,東日本大震災に際して,ナシード・モルディブ大統領自らが国民に募金を呼びかけたことや,モルディブの人口(約32万人)の倍以上に相当する約70万缶ものツナ缶,さらには義援金をいただいたことに改めて感謝する旨述べました。
     これに対し,ナシーム大臣から,震災時の支援は国民自身が提供したものであり,日本がモルディブの発展を長年支援していただいた結果,後発開発途上国(LDC)から卒業することができた,モルディブ国民は日本国民に大変好感をいだいている旨述べました。
     さらにナシーム大臣から,ナシード大統領の意向として,被災地の子供達25名から30名程度を家族とともにモルディブにお招きしたい旨述べ,玄葉大臣より,子供達もきっと喜ぶと思う,お心遣いに感謝したい旨述べ,またナシード大統領の訪日の希望を伺っているので,今後時期を調整していきたい旨述べました。

    (2)玄葉大臣より,モルディブで民主主義が定着し,経済改革が進展していることを評価し,LDC卒業により関税面で不利となった面もあると承知しているが,カリール在京モルディブ大使の尽力もあり,かつおやまぐろの日本への輸出は増加傾向にあると聞いており,また,我が国としても引き続き農業・漁業分野などでミッションの派遣をはじめ可能な協力を行っていく方針であり,二国間関係を更に発展させていきたい旨述べました。
     さらに,玄葉大臣より,モルディブ国営放送で我が国の地上デジタル放送方式の試験放送が実施されていることや,上下水道,太陽光発電などの分野で日本企業が協力を行っていることに言及し,モルディブの経済発展や,防災分野での取組などのため,日本の優れた技術を更に活用していただくことを期待する旨述べました。

    (3)これに対し,ナシーム大臣より,二国間貿易の増加は喜ばしい傾向であり,LDC卒業に伴い日本企業との協力を更に強化していきたい,日本の技術は特に防災面で非常に優れており,通信分野を含め更に活用させていただきたい旨述べ,さらに今後両国間のFTAの可能性も検討したい旨述べました。
     これに対して玄葉大臣より,実質的な経済関係強化が重要であり,二国間の経済関係強化の方途につき事務レベルで検討させたい旨述べました。
     また,ナシーム大臣から,ミッションの派遣への謝意とともに,同国の重視している農業・漁業分野での今後の我が国の支援に期待が表明されました。

    (4)玄葉大臣より,ソマリア沖での海賊対処部隊への物資輸送等のための自衛隊機がモルディブのマレ空港を利用していることについて,モルディブの協力に謝意を述べました。これに対し,ナシーム大臣より,最近モルディブ近海でも海賊が出没しており,日本とも協力していきたい旨述べました。

    (5)玄葉大臣より,国連安保理改革や北朝鮮人権状況決議など,モルディブの国際場裡での協力に改めて感謝を述べたところ,ナシーム大臣からは,日本への国際場裡での協力はモルディブ国民が望んでいることであり,国連安保理改革についても日本の立場を引き続き全面的に支持していく旨述べました。
  2. 中野外務大臣政務官主催昼食会
    外相会談に引き続いて行われた中野外務大臣政務官主催昼食会では,2011年11月に中野大臣政務官がモルディブを訪問し,南アジア地域協力連合(SAARC)首脳会議に出席したことなどに触れつつ,和やかな雰囲気の中で,我が国とSAARCとの協力関係の強化や,観光分野などでの日モルディブ間の交流の強化及び拡大や,地域情勢,さらに気候変動等の国際場裡及び二国間での協力など,幅広い分野について意見交換を行いました。
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