
松本外務大臣とトンルン・シースリット・ラオス副首相兼外務大臣の会談
平成23年8月2日
本2日(火曜日)18時40分から19時40分まで,松本剛明外務大臣は,外務省賓客として来日中のトンルン・シースリット・ラオス副首相兼外務大臣(H.E. Dr. Thongloun Sisoulith, Deputy Prime Minister and Minister of Foreign Affairs of the Lao People’s Democratic Republic)との会談を行ったところ,概要は以下のとおりです。
- 冒頭
松本大臣より,トンルン副首相兼外相の訪日を歓迎し,東日本大震災に際してのラオスからの支援と,同外相の宮城県名取市訪問に深甚なる謝意を述べました。これに対し,トンルン副首相兼外相は,震災被害に対して心からの哀悼の意を表しました。その上で,松本大臣とトンルン副首相兼外相は,今後も日ラオス間の「包括的パートナーシップ」を推進していくことで一致しました。
トンルン副首相兼外相より,今回の震災にもかかわらず,「なでしこジャパン」が世界を制したことは日本だけでなくアジアにとっての誇りであり,「なでしこジャパン」に国民栄誉賞が授与されることをお祝い申し上げるとの発言がありました。
- 人的交流
松本大臣とトンルン副首相兼外相は,21世紀東アジア青少年大交流計画(JENESYS)による青少年交流等の人的交流を積極的に推進するとともに,「ジャパン・フェスティバル」(注)開催にあたり協力していくことで一致しました。
- 経済・経済協力
松本大臣より,日本としては,ラオス政府の第7次経済社会開発5カ年計画の実現を支援することを表明しました。これに対し,トンルン副首相兼外相は,会談に先立ち署名式を行った「ビエンチャン国際空港拡張計画」と「国道9号線整備計画」を始めとする日本の支援に対し,深甚なる謝意を表明しました。さらに,松本大臣は,日本企業の対ラオス投資促進を通じてラオスの発展を支援したい旨述べ,引き続きラオスの投資環境整備を支援していく旨述べました。
これに対し,トンルン副首相兼外相は,今次5カ年計画の達成のため,日本企業の対ラオス投資誘致に向け一層緊密に連携していきたい旨述べました。
- 国際場裡における協力
松本大臣は,2012年にラオスで開催されるASEM第9回首脳会合の成功に向け可能な協力を行う旨述べ,これに対しトンルン副首相兼外相より謝意の表明がありました。また,トンルン副首相兼外相から,我が国の国連安保理改革に対する立場を一貫して支持している旨発言がありました。この他,松本大臣とトンルン副首相兼外相は,ASEAN,クラスター弾に関する条約,環境・気候変動等についても意見交換を行いました。
- 地域情勢
松本大臣とトンルン副首相兼外相は,地域情勢に関しても意見交換を行いました。
(注)「ジャパン・フェスティバル~ありがとうラオス,共に歩む未来~」
日ラオス間の相互理解と友好親善の促進とともに,東日本大震災に際してのラオス側からの支援への謝意と我が国の復興に向け取り組む姿を紹介する目的で開催。