
日・コスタリカ外相会談
平成23年12月8日
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本8日(木曜日)午後2時30から約30分間,玄葉光一郎外務大臣は,来日中のホセ・エンリケ・カスティージョ・コスタリカ共和国外務・宗務大臣(H.E.Mr.José Enrique Castillo, Minister of Foreign Relations and Worship of the Republic of Costa Rica)と会談を行ったところ,概要は以下のとおりです。
- 冒頭,玄葉大臣から,今次来日を歓迎するとともに,2011年1月の秋篠宮同妃両殿下の御訪問が非常に重要であったことも踏まえ,昨年外交関係樹立75周年を迎えた日本とコスタリカの伝統的な友好協力関係を一層強化したい旨述べました。これに対し,カスティージョ大臣から,今回の訪日における我が国政府への謝意が表明されるとともに,日本はアジア太平洋地域の中でも特別なパートナーである旨述べました。
- 玄葉大臣より,来年開催予定のアジア中南米環境ビジネスハイレベル会合にコスタリカよりも招待したい旨述べ,カスティージョ大臣より,招待に謝意を表明しつつ,コスタリカの参加を約束しました。
- 両大臣は,両国が国連安保理改革に対して現実主義的な視点と柔軟性を持って取り組み,議論を継続していくことについて一致しました。
- 玄葉大臣から,気候変動問題に関し,日本の最終目標は,カンクン合意を踏まえ,全ての主要国が参加する公平かつ実効性のある国際枠組みを構築する新しい一つの包括的な法的文書の採択である旨述べるとともに,2021年の排出ゼロを目指すコスタリカが再生可能エネルギーのトップランナーであると評しつつ,11月に我が国が表明した「世界低炭素成長ビジョン」にコスタリカからも賛同をいただきたい旨述べました。これに対し,カスティージョ大臣から,イノベーションを始めとする気候変動対策にリーダーシップを発揮する日本に敬意を表するとともに,カンクン合意で設置が決定された「緑の気候基金」の活用に期待感を表明しました。更に両大臣は,国際協力機構(JICA)とコスタリカ電力公社(ICE)との地熱エネルギー開発に関する覚書が署名されたことを歓迎しました。
- カスティージョ大臣から,先般,中南米地域情勢の意見交換を行うためのフォーラムとして発足した「ラ米カリブ諸国共同体(CELAC)」に対して,人権や民主主義の分野において積極的に参画するとともに,中米諸国への日本の関与に期待する旨述べました。これに対し,玄葉大臣から,中米の地域機関「中米統合機構」との対話は今後も継続していくとともに,CELACの動きについても注目していく旨述べました。
- 両大臣は,北朝鮮の人権状況の改善の必要性を確認しました。また,玄葉大臣から,日本が先の国連総会に提出し,採択された核軍縮決議案について,コスタリカが共同提案国となったことに関し謝意を表明しました。