
前原誠司外務大臣とアブデルナーセル本邦駐箚エジプト・アラブ共和国特命全権大使との会談
平成23年1月30日
1月30日(日曜日),午前10時15分から,前原誠司外務大臣は,アブデルナーセル本邦駐箚エジプト・アラブ共和国特命全権大使(H.E.Dr.Walid Mahmoud ABDELNASSER, Ambassador of the Arab Republic of Egypt in Japan)及びファラハット・エジプト航空日本支社長(Mr. Mohamed FARAHAT, Egyptair, General Manager of Japan)と会談を行いました。
- 同会談で,前原大臣は,日本はエジプトと伝統的に友好関係を有しており,これを一層強化していきたいと考えている旨述べた上で,現地の治安情勢に対する憂慮を伝えるとともに,エジプト政府及び国民が,対話を通じて安定的な政府を確立し,平和裡に問題を解決するよう求めました。また,現地でインターネット,携帯電話等が使えなくなっていることについて,速やかな復旧を求めました。
- 前原大臣より,エジプトに滞在中の邦人の安全確保のため,我が国政府として全力を挙げているが,この関係で,1月30日現在,日本行きエジプト航空便のキャンセルのため,カイロ空港内に500人あまりの日本人旅行客が滞留を余議なくされていることを指摘し,これらの乗客を含めエジプト航空の日本行定期便の正常化と増便を要請しました。
- 以上に対し,アブデルナーセル大使より,日本とエジプトの伝統的な関係への言及と現在のエジプト情勢への憂慮の表明について謝意を述べた上で,エジプトの現状について説明しました。また,空港に滞留している邦人観光客につき,前原大臣の要請をエジプト外務本省に連絡する旨述べました。また,ファラハット日本支社長より,これまでキャンセルされた航空便については,現在,再調整を行っているところであり,結果が分かり次第お知らせする旨述べました。
【参考】 緊急対策本部第3回会合の概要
1月30日(日曜日)午前8時10分から,前原大臣を本部長とする緊急対策本部第3回会合が,伴野豊外務副大臣も出席して,開催されました。同会合で,前原大臣は奥田紀宏駐エジプト大使に連絡をとり,現地の最新情勢につき報告を受け,邦人の安全確保の現状確認を行いました。治安状況の更なる不安定化に鑑み,あらためてエジプトへの渡航の延期を勧めるとともに,在留邦人の可及的速やかな退避検討を進めることにつき確認し,邦人の安全確保に引き続き万全を期すよう改めて指示がなされました。