報道発表

第2回日・カリコム外相会議:二国間外相会談(9月1日午前)

平成22年9月1日

本1日(木曜日)午前,岡田克也外務大臣は,第2回日・カリコム外相会議に出席のため訪日中のチャールズ・ピーター・デービッド・グレナダ外相,ルフス・ジョージ・ブースケイ・セントルシア外務・国際貿易・投資相,ルイス・ヒルトン・ストレーカー・セントビンセント副首相兼外務・商業・貿易相,マキシン・パメラ・マクリーン・バルバドス外務・外国貿易相と外相会談を行ったところ,各会談の概要は以下のとおりです。

  1. デービッド・グレナダ外相(Hon. Charles Peter DAVID, Minister for Foreign Affairs of Grenada)

    (1)岡田大臣から,小島嶼国連合(AOSIS)議長国であるグレナダとの間で,COP16に向けて協力関係を一層強化したい旨述べました。これに対し,デービッド外相から,気候変動問題における日本の取組を評価するとともに,気候変動に脆弱な小島嶼国への配慮に対する期待が述べられました。

    (2)また,岡田大臣から,我が国のグレナダに対する経済協力に対し,漁業,農業,環境・防災分野を重点に支援しているとして,具体的協力についても説明を行いました。これに対し,デービッド外相から,我が国の支援に対する謝意の表明とともに,今後とも支援を得たいとの希望が述べられました。さらに,両外相は,国連安保理改革,気候変動などの国際社会の諸課題について意見交換を行いました。
  2. ブースケイ・セントルシア外務・国際貿易・投資相(Hon. Rufus George BOUSQUET, Minister for External Affairs, International Trade and Investment of Saint Lucia)

    (1)岡田大臣から,セントルシアは国際社会における我が国の重要なパートナーであり,外交関係樹立30周年を契機として,両国関係を活発化したい旨,また,セントルシアが昨年の国連総会において北朝鮮人権状況決議案の共同提案国となったことへの謝意を表明するとともに,引き続き支持を得たい旨述べました。これに対し,ブースケイ外相は,良好な二国間関係を更に一層強化したい旨,また国際場裡における協力は双方にとり有益であり,今後とも協力していきたい旨述べました。

    (2)また,岡田大臣から,我が国の青年海外協力隊の活動など,我が国の経済協力がセントルシアの発展に資することを期待する旨述べたのに対し,ブースケイ外相は,セントルシアに対する日本の支援への謝意を表明しました。さらに,両外相は,国連安保理改革などの国際社会の諸課題について意見交換を行いました。
  3. ストレーカー・セントビンセント及びグレナディーン諸島副首相兼外務・商業・貿易相(Hon. Sir Louis Hilton STRAKER, Deputy Prime Minister and Minister of Foreign Affairs of Saint Vincent and the Grenadines)

    (1)岡田大臣から,セントビンセントは国際社会における我が国の重要なパートナーであり,これまでの協力に感謝する旨述べました。これに対し,ストレーカー外相からも,日本は重要なパートナーであり,協力関係を強化していきたい旨述べました。

    (2)岡田大臣から,我が国の青年海外協力隊の活動を含め,漁業,環境及び防災分野に重点をおいた我が国の経済協力が,セントビンセントの更なる発展に資することを期待する旨述べました。これに対し,ストレーカー外相から,セントビンセントの発展にとり,日本の支援が重要な役割を果たしたことを指摘しつつ,今後,特に貧困削減,教育分野などを中心に引き続き支援を得たい旨述べました。さらに,両外相は,国連安保理改革などの国際社会の諸課題について意見交換を行いました。
  4. マクリーン・バルバドス外相(Hon. Maxine Pamela MCCLEAN, Minister of Foreign Affairs and Foreign Trade of Barbados)

    (1)岡田大臣から,バルバドスとの関係を重視しており,対話の機会を増やし,バルバドスを含むカリコム諸国の考えを酌み取っていくことが重要であると考える旨述べました。これに対し,マクリーン外相は,日本の国際社会における重要性を踏まえれば,カリブ地域における日本の存在感を高めていくことが重要であると述べました。

    (2)岡田大臣から,今般新たに,草の根・人間の安全保障無償資金協力を通じても同国の発展を支援していきたい旨述べたのに対し,マクリーン外相は,我が国の配慮に対する謝意を表明し,気候変動対策を含む具体的な案件を検討したいと述べました。さらに,両外相は,気候変動や国連安保理改革などの国際社会の諸課題について種々意見交換を行いました。
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