
パキスタン・イスラム共和国に対する円借款「全国基幹送電網拡充計画」に関する書簡の交換
平成22年3月31日
- 本31日(水曜日)、パキスタン・イスラム共和国の首都イスラマバードにおいて、我が方渥美千尋駐パキスタン国大使と先方ハリーム・ファザル・シブテン経済・統計省経済担当次官(Halim Fazal Sibtain, Secretary to the Government of Pakistan, Ministry of Economic Affairs and Statistics, Economic Affairs Division)との間で233億円を限度とする額の円借款「全国基幹送電網拡充計画」に関する書簡の交換が行われました。
- 対象案件の概要
本件は、パンジャブ州及びシンド州において優先度の高い送電線及び変電所の新設・増設を行い、拡大を続けるパキスタンの電力供給を安定的かつ効率的に行うため送電網を拡充し、もって対象地域の経済の活性化及び生活基盤の改善に寄与するものです。
- 供与条件
(1)金 利:年1.20%(コンサルティングサービス部分は円借款対象外)
(2)償還期間:30年(10年の据置期間を含む。)
(3)調達条件:一般アンタイド
- 昨年4月のパキスタン支援国会合以降、テロ対策に真摯に取り組んでいるパキスタン政府が、引き続き断固としてテロと対峙するためには、テロ対策の取組を支える強固な経済基盤を構築するための国内経済改革を行うことが重要です。そのため、我が国は、昨年11月に「アフガニスタン・パキスタンに対する日本の新たな支援パッケージ」を発表し、電力セクターを含むエネルギー、インフラ整備等の経済成長支援等を中心に、支援国会合において我が国が表明した最大10億ドルの支援を迅速に実施する方針としています。本件協力はその一環となるものです。
(参考) パキスタン・イスラム共和国は、面積約79.6万平方キロメートル、人口1億6,240万人(2007年、世銀)、人口1人当たりのGNI(国民総所得)870米ドル(2007年、世銀)です。