
亜熱帯地域におけるZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)に関する日米ワークショップの開催
平成22年10月18日
10月20(水曜日)から21日(木曜日)にかけ,外務省,経済産業省,沖縄県の主催により,ZEBに関する日米ワークショップを沖縄県名護市で開催します。これは,6月に署名された沖縄―ハワイ間でのクリーンエネルギー発展と実施のための覚書に基づき,協力の具体化に向け,亜熱帯地域におけるZEB※のベスト・プラクティスやモデルケースについて情報と経験を共有することを目的とするものです。また,この機会を利用し,同沖縄・ハワイ協力にかかる人材交流を促進するため,沖縄及びハワイの産学官の関係者を招いたラウンドテーブルを実施致します。
※ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)とは,建築物の躯体・設備の省エネ性能の向上,エネルギーの面的利用,再生可能エネルギーの活用等により,年間での一次エネルギー消費量が正味(ネット)でゼロまたは概ねゼロとなる建築物。
- これまでの経緯
2009年11月13日,日米首脳はクリーン・エネルギー技術に関して協力することに合意し,日米クリーン・エネルギー技術協力に関するファクトシートを発出しました。(【参考】(1))
2010年6月17日,経済産業省,米国エネルギー省,沖縄県,ハワイ州の4者が,沖縄―ハワイ間でのクリーンエネルギー発展と実施のための覚書に署名を行い,離島における持続可能なクリーンエネルギーモデルを世界に発信することとなりました。(【参考】(2))
2010年8月22日から9月4日にかけ,日米両国の政府関係者及び専門家が沖縄及びハワイを訪問し,関連する施設の視察,企業関係者及び研究者との協議を行うとともに,タスクフォース会合を実施し,協力のあり方について検討を行いました。(【参考】(3))
- 本ワークショップの概要
今後の世界の経済発展を牽引すると期待される新興国の多くは,亜熱帯地域に属しており,寒冷気候を念頭においた先進国のエネルギー効率システムとは異なるシステムが必要です。また,沖縄とハワイによる亜熱帯地域のための模範的なZEB開発と新興国への適用は,世界全体の地球温暖化問題に取り組む上で必要不可欠です。
沖縄及びハワイにおける建築物の省エネ化,最終的にはZEBの実現を図るためには,両地域における亜熱帯の気候条件のため,両国本土と異なる独特の技術の展開が必要とされています。本ワークショップでは,亜熱帯地域におけるZEBのベスト・プラクティスやモデルケースについて情報と経験を共有することを目的としています。
- アジェンダ
2010年10月20日(水曜日)
セッションⅠ日米におけるZEBに関する現状と傾向
セッションⅡZEBの実現に向けた技術的展望
セッションⅢ亜熱帯地域におけるZEB
2010年10月21日(木曜日)
セッションⅣ亜熱帯地域におけるZEB(続き)
セッションⅤまとめ及び議論
沖縄の省エネ建築物視察
- 人材交流ラウンドテーブル
沖縄―ハワイ間でのクリーンエネルギー発展と実施のための覚書に基づき,9月に実施されたタスクフォース会合では,沖縄・ハワイ間の人材交流促進を協力の一つの柱と位置づけました。本ZEBワークショップと並行し,沖縄・ハワイ協力に関わる政府,民間関係者及び有識者で今後の人材交流の促進の方法等につき意見交換を実施いたします。
【参考】(1)日米クリーン・エネルギー技術協力について
http://www.meti.go.jp/press/20091113010/20091113010.html
【参考】(2)沖縄-ハワイ間でクリーンエネルギー発展と実施のための覚書に調印
http://www.meti.go.jp/press/20100617005/20100617005.html
【参考】(3)沖縄ハワイクリーンエネルギー協力に向けた,日米専門家の沖縄及びハワイへの相互訪問について
http://www.meti.go.jp/press/20100820005/20100820005.html