スーダン共和国の選挙プロセスに対する緊急無償資金協力
平成21年10月16日
- 本16日、我が国政府は、スーダン共和国において来年4月に行われる総選挙の実施を支援するため、緊急無償資金協力を行うこととしました。国連開発計画(UNDP)を通じ、約1000万ドル(約10億3000万円)の支援を実施します。これは我が国によるアフリカにおける選挙支援としてはこれまでで最大規模のものです。
- 現在、スーダンの南北和平合意の履行は、極めて重要な段階に入りつつあります。我が国はこれまでも同和平合意の着実な履行のために、武装解除・動員解除・社会復帰(DDR)等の分野で積極的な役割を果たしてきましたが、今回の選挙支援もその一環です。
- 我が国としては、この総選挙がスケジュールに沿って、公正かつ円滑に行われ、スーダンにおける民主化が進展するとともに、2011年の住民投票の実施を含め、南北両当事者が包括和平合意を着実に履行していくことを強く期待します。そのために、我が国として南北両当事者に対する働きかけを強化していく考えです。
【参考】スーダン総選挙
- スーダンにおいては、北部アラブ系イスラム教徒と南部アフリカ系キリスト教徒の間で20年以上内戦が続いていたが、2005年に南北間で包括和平合意が成立。同合意に基づき2010年4月に総選挙、2011年に南部独立を問う住民投票を実施することとなっている。
- 今回の総選挙は、下記の6種類の選挙が実施される予定であり、各議会選挙においては、選挙区制、比例代表制、女性クォーター制の3種類の投票を行うこととなっている。国連開発計画(UNDP)は、同国の選挙実施にあたり、ドナー諸国からの緊急支援が必要であるとして信託基金への支援を要請した。
スーダンにおいて実施される各種選挙(実施時期:2010年4月5日~12日)
(1)大統領選挙
(2)国民議会選挙(選挙区制、比例代表制、女性クォーター制の3種類)
(3)州知事選挙
(4)州議会選挙(上記国民議会選挙と同じ3種類)
(5)南部自治政府大統領選挙
(6)南部議会選挙(上記国民議会選挙と同じ3種類)