
スリランカ被災民に対する物資協力の実施について
平成18年10月31日
- 我が国政府は、スリランカにおける戦闘の激化により多数の被災民が発生している状況を受けて、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)からの要請に応え、国際平和協力法に基づく物資協力として、1万人分の救援物資(スリーピングマット1万枚、給水容器1万個、ビニールシート4000枚)を無償で譲渡することを、10月31日(火曜日)、閣議において決定した。これらの物資は、UNHCRがスリランカ北・東部において実施している人道的な被災民救援活動のために使われる。
- 我が国は、明石康・元国連事務次長をスリランカの平和構築及び復旧・復興に関する政府代表に任命し、スリランカ和平プロセスを積極的に後押ししてきている。今回のスリランカ被災民支援のための物資協力が、スリランカ被災民の人道状況を改善するとともに、対話による和平交渉の環境整備につながることを期待している。
- 閣議終了後、同日午前11時(現地時間。日本時間午後4時)、UNHCRに対する本件物資の引渡式が、アラブ首長国連邦シャルジャ首長国にあるわが国の人道救援物資備蓄拠点において行われる予定である。この引渡式には、UNHCR関係者、波多野琢磨駐アラブ首長国連邦大使や内閣府をはじめとする日本政府関係者、スリランカ政府関係者等が出席する予定である。
(参考)
(1)本件物資は、アラブ首長国連邦シャルジャ首長国にある我が国の人道救援物資備蓄拠点においてUNHCRに引き渡された後、UNHCRによって、スリランカのコロンボに輸送され、被災民が多く発生しているスリランカ北・東部を中心に配布される予定である。
(2)国際平和協力法に基づく物資協力の最近の例
- 平成15年3月、イラク難民救援のためUNHCRに対しテント160張
- 平成16年10月、スーダン難民救援のためUNHCRに対しテント700張
- 平成17年7月、国連スーダンミッションの活動に対し、四輪駆動車27台、地雷探知機60台、大型テント20張(これまで計15回の物資協力を実施。)