報道発表

イラクに対する円借款の供与について(事前通報)

平成18年10月23日
  1. 我が国政府は、イラクに対し、「バスラ製油所改良計画(設計監理等)」及び「コール・アルズベール肥料工場改修計画」を実施するために必要な、総額201億9,900万円を限度とする円借款を供与することとし、この旨イラク側に通報した。今後、円借款の供与に関する交換公文の署名を行う予定である。
  2. 対象案件及び供与限度額

    (1)バスラ製油所改良計画(設計監理等)  20億7,900万円

    (2)コール・アルズベール肥料工場改修計画  181億2,000万円

  3. 供与条件

    (1)金利:0.75%

    (2)償還(据置)期間:40(10)年

    (3)調達条件:一般アンタイド

  4. 対象案件の概要

    (1)バスラ製油所改良計画(設計監理等)

     イラクにおいて、石油セクターはGDPの約7割、国家歳入の約9割を占める最大の基幹産業である。しかしながら、戦後復興に伴い民生用石油製品に対する需要が増加しているにもかかわらず、イラン・イラク戦争や湾岸戦争等の紛争や経済制裁により石油関連施設の増強や維持管理が不十分であったことから、イラク国内でガソリン等が不足している。
     このため、既存のバスラ製油所に、ガソリン等の生産性向上に資するプラントを新設することにより、民生用石油製品の増産を図ることが必要である。
     なお、本借款は、同プラントの設計監理等を行うためのエンジニアリング・サービスを対象とする。

    (2)コール・アルズベール肥料工場改修計画

     イラクにおける農業は、GDPの約1割、全就業人口の約1割を占める重要産業である。農業生産を支える肥料に関しては、イラク国内に現在2ヶ所の肥料工場が稼働しているが、イラン・イラク戦争や湾岸戦争等の紛争や経済制裁により工場の維持管理が不十分であったことから、肥料の生産量が大幅に低下している。特に、南部バスラ県にあるコール・アルズベール工場においては、機器の老朽化等により工場の生産能力が低下していることが課題となっている。
     このため、コール・アルズベール肥料工場に対し緊急に必要となる機器の供給等を行うことにより、同工場の生産能力の改善及びこれを通じた農業生産性の向上を図ることが必要である。

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