報道発表

新日中友好21世紀委員会
(概要)

平成18年10月16日

1.目的

 日中友好協力関係を21世紀において安定的に発展・強化させていくため、日中双方の有識者が政治、経済、文化、科学技術等広範な角度から検討し、両国政府に提言・報告を行う(事務局:外務省アジア大洋州局中国課、事務局長:佐々江アジア大洋州局長)。

2.これまでの活動状況

(1)1983年11月、胡耀邦(こ・ようほう)総書記(当時)の訪日時、中曽根総理(当時)との間で、本委員会を発足させることで意見が一致したことを受け、1984年3月、中曽根総理訪中に合わせ、「日中友好21世紀委員会」として発足。

(2)1984年9月の第1回会合以来、同委員会は既に15回の全体会合を開催し、例えば、以下のような成果を上げ、日中関係の発展・強化のため有益な貢献を行ってきた。なお、同委員会の委員の任期は基本的に5年間であり、これまでメンバーの大きな入れ替えが2回行われた。

(イ)第1回会合(1984年)においては、日中青年交流の拠点として「日中青年交流センター」を北京に建設することを提言した。その後、同提言は中曽根総理に採用され、その後、竹下総理の下、1991年5月に同センターが発足した。

(ロ)第8回会合(1992年)においては、日中国交正常化20周年を記念して、今後の日中友好関係のあり方を記した共同文書を発表し、さらに今後の両国間協力の最も重要な分野として環境問題に関する提言を採択した。

(ハ)第12回会合(1998年)においては、日中間で「パートナーシップ」を確立すべきである旨提言した。同提言は、1998年11月の江沢民国家主席訪日時に、日中両国政府間の「平和と発展のための友好協力パートナーシップ」の構築として結実した。

3.新日中友好21世紀委員会の発足

(1)2003年5月にサンクトペテルブルグにおいて行われた小泉総理と胡錦濤国家主席との間の日中首脳会談において新日中友好21世紀委員会の設置について合意され、APEC首脳会議の際の日中首脳会談においては、第一回会合の開催につき合意された。

(2)2003年12月5日及び6日、日中双方から新委員を迎え、中国において第一回会合を開催。同会合では、日中双方の委員の間で活発な意見交換が行われ、日中関係を長期的・大局的観点から捉えていくことの重要性について共通認識が得られたほか、日中関係は経済面、人的交流の面で極めて密接になるなど、全体として極めて良い方向に進んでいるとの認識の下、今後、日中両国が直面する「チャンスとチャレンジ」のリストを作成し、小グループ会合等を通じて更なる意見交換を継続することとなった。

(3)2004年9月19日及び20日、東京において第2回会合が開催され、エネルギー・環境問題及び国民間の相互理解につき議論された。会合後、共通利益の拡大及び相互信頼の重要性等につき認識を共有し、「共通認識」として提言を発表。

(4)2005年7月30日及び31日に第3回会合を雲南省昆明で実施。

(5)2006年3月23日から24日にかけて、第4回会合を京都にて実施。

(6)2006年10月19日から21日にかけて、第5回会合を中国青島市にて開催予定。


新日中友好21世紀委員会
(日中の新委員名簿)

日本側:
小林陽太郎氏(富士ゼロックス最高顧問、座長)
園田矢氏(NHK解説委員室専門委員)
五百旗頭真氏(防衛大学学長、政治学)
松井孝典氏(東京大学教授、地球物理学)
石川好氏(秋田公立美術工芸短期大学学長)
伊藤元重氏(東京大学教授、経済学)
向井千秋氏(宇宙飛行士)
国分良成氏(慶應大学教授、政治学)
中国側:
鄭必堅氏(てい・ひつけん)(改革開放フォーラム理事長、座長)
閻学通氏(えん・がくつう)(清華大学国際問題研究所長)
ちょう・うんれい氏(ちょう・うんれい)(社会科学院アジア太平洋研究所長)
陸忠偉氏(りく・ちゅうい)(現代国際関係研究所長)
蒋暁松氏(しょう・ぎょうしょう)(ボアオ投資有限会社社長、ボアオアジア・フォーラム副理事長)
孫東民氏(そん・とうみん)(人民日報駐日首席記者)
白岩松氏(はく・がんしょう)(中国中央テレビの看板番組「東方時空」の著名キャスター)
宋 飛氏(そう・ひ)(二胡演奏家)
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