報道発表

イラクのサマーワ大型発電所建設計画着工式の実施について

平成18年6月28日
  1. 我が国のイラク復興支援に関し、サマーワ大型発電所建設計画着工式が、6月28日(水曜日)午後4時(現地時間午前11時)より、サマーワの同発電所建設予定地にて行われ、イラク側よりムハンマド・アリー・ハッサーニ・ムサンナー県知事他関係者、我が国より外務省サマーワ事務所及び陸上自衛隊関係者がそれぞれ出席した。
  2. イラクにおいて、電力供給の改善は喫緊の課題であり、我が国のイラク復興支援の重点地域であるサマーワ市及びムサンナー県においても同様である。現在、ムサンナー県全体で約200メガワット(MW)の電力需要が存在し、そのうち現在供給されている電力は約40~50メガワットにすぎないとされている。
     その上、ムサンナー県内には発電所がなく、他県からの電力供給に依存しているというのが現状であり、サマーワ市をはじめとするムサンナー県内では、恒常的かつ長時間の停電が発生しており、住民の生活は大きな打撃を受けている。こうした電力事情を背景に、ムサンナー県側からは、電力分野における大規模な支援について、我が国に対し繰り返し要請が出されてきた。
  3. 本件計画は、3月13日(月曜日)に既に土地の整備等の工事が始まっており、全体で約2年の工期を経て完成を予定している。3月28日(火曜日)には、本件計画の事業開始式が行われた他、6月18日(日曜日)に計画サイトの整地作業、6月22日(木曜日)に警護用施設の土盛り設置工事が完了した。
  4. サマーワ大型発電所の建設が今後順調に進捗し、60メガワットの発電能力を有する発電所が整備されることにより、サマーワ市を含むムサンナー県全体の電力事情の改善に貢献することが期待される。大型発電所の整備はムサンナー県における効率的かつ安定的な電力供給を可能にし、ムサンナー県住民の民生の安定に資することとなる。

(参考)
 サマーワ大型発電所建設計画は、ムサンナー県サマーワ市に発電能力60メガワット(MW)の大型発電所を建設するために必要な緊急無償資金協力(約127億円)である。

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