報道発表

グアテマラの「第三次地方浄水場改修計画」に対する無償資金協力について

平成18年6月17日
  1. わが国政府は、グアテマラ共和国政府に対し、「第三次地方浄水場改修計画(el Proyecto de Rehabilitación de Plantas de Tratamiento de Agua Potable en el Interior (Fase III))」の実施に資することを目的として、6億6,000万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が6月17日(土曜日)(現地時間6月16日(金曜日))、グアテマラ市において、わが方四之宮平佑駐グアテマラ共和国大使と先方ホルヘ・ブリッツ・アブララチ外務大臣(Jorge Briz Abularach, Ministro de Relaciones Exteriores de la Republica de Guatelama)との間で行われた。
  2. (1)グアテマラ政府は、政策として貧富の経済格差是正、生活の最低基盤の保障を目指しており、その中で上下水道および衛生関連施設の充実に高い優先度を与えている。また、良質な飲料水を安定供給することにより、国民の健康の改善、生活環境の改善、水因性疾患の軽減等を実現することが重要課題となっている。グアテマラ政府は、「社会政策マトリックス」を策定し、飲料水の供給に高い優先度を付与し、特に地方部や貧困層への上水サービス提供を重視している。

    (2)地方の上水事情の改善を進めている地方振興庁は、地方都市部の水道普及率向上に努力してきており、施設の老朽化等の理由により機能が低下している施設の改善を目的とした「地方浄水場改修アクションプラン」を策定し、国際機関や二国間援助を仰ぎながら、25ヶ所の浄水場の復旧に努めてきた。このような努力もあり、適切な水源を有していない住民の割合(全国レベル)は、1994年の19%から2002年の13%と低下してきている。地方部においては、順調に給水環境の改善が進んでいる。

    (3)本案件の対象である地方3都市(サナラテ市、サラマ市、カバーニャス市)の浄水施設は、1960年および70年代に建設されてから老朽化が進んでおり、本来の機能を果たしていないのみならず、人口増に伴う施設の能力不足が地方都市の慢性的な給水量の不足を招いて問題となっている。また、この問題に伴って水因性疾病として下痢性疾患率が高い傾向が発生している。

    (4)かかる状況において、グアテマラ政府は、これらの問題の解決に努力しているところであるが、十分な資金を有していないため、わが国政府に対し、「第三次地方浄水場改修計画」に係わる無償資金協力を要請してきたものである。

    (5)本計画の実施により、サナラテ市、サマラ市およびカバーニャス市への給水量が増加するとともに、これら3都市の住民に対して安定的かつ良好な水質の飲料水を提供できる。

(参考)
 グアテマラは中米5カ国の一つであり、人口は1,260万人、農産品が経済の根幹となっており、特にコーヒーは日本でも有名。一人あたりの国民所得は2,174ドル(2004年、世銀)。

このページのトップへ戻る
目次へ戻る