報道発表

イラクのサマーワにおけるゴミ・下水処理車両および道路修復機材の引渡式の実施について

平成18年5月15日
  1. わが国の緊急無償資金協力(ゴミ・下水処理特殊車両整備計画)により供与された資金を活用してイラク公共事業省が購入したゴミ・下水処理車両219台のうち、ムサンナー県に配送されたゴミ・下水処理車両33台、およびわが国の草の根・人間の安全保障無償資金協力(サマーワ市道路修復機材整備計画)により供与された資金を活用してサマーワ市民生局が購入した道路修復機材の引渡式が、5月14日(日曜日)サマーワの宿営地で行われた。同式典には、イラク側よりムサンナー県民生局等関係者、わが国より外務省サマーワ事務所および陸上自衛隊関係者がそれぞれ出席した。
  2. イラクではゴミ・下水処理の体制や施設の整備が遅れている上に、公共事業省および地方公共団体による収集・処理が十分実施されていない。そのため、住宅地、公共施設、空き地、道路等にゴミ、下水の多くが未処理のまま放置されたままとなっており、景観上のみならず衛生上の観点からも、迅速な対応を要する状況にある。
     ゴミ・下水処理車両は、ムサンナー県民生局に配備され、わが国が緊急無償資金協力(サマーワ市ゴミ処理機材供与計画)により供与した資金を活用してサマーワ市民生局が別途購入したゴミ処理機材とあわせて、同県の衛生状況の改善と同局のゴミ処理能力の向上に資することが期待される。
  3. また、ムサンナー県の中心都市であるサマーワ市は、イラク南部の主要幹線道路である国道8号線が通っているため、交通量が多く、道路損傷が激しい状況にある。サマーワ市民生局には、これら破損した道路の改修を長期にわたって実施するために必要な道路建機等が不足しており、道路改修が遅れ、交通渋滞などの原因となっている。
     クレーン等の道路修復機材を活用することにより、サマーワ市民生局が道路の改修を長期にわたって実施することができ、サマーワ市内の道路の改修が加速することにより、交通渋滞の緩和など道路交通事情が改善され、サマーワ市民の社会・経済活動がこれまで以上に活発化することが期待される。

(参考)

  1. 「ゴミ・下水処理特殊車両整備計画」:ムサンナー県を含むイラクの15県にゴミ・下水処理用車両222台を配備するために必要な緊急無償資金協力(約36億4,300万円)である(交換書簡署名日:平成16年8月28日)。
  2. 「サマーワ市ゴミ処理機材供与計画」:サマーワ市民生局に対し、ゴミ用コンテナ等のゴミ収集用機材を供与するために必要な緊急無償資金協力(約6億5,800万円)である。(交換書簡署名日:平成17年1月13日)」
  3. 「サマーワ市道路修復機材整備計画」:サマーワ市民生局に道路修復機材(クレーン、地固機等)を整備するために必要な草の根・人間の安全保障無償資金協力(約9,200万円)である。(贈与契約署名日:平成17年6月27日)」
このページのトップへ戻る
目次へ戻る