
イラク(サマーワを含むムサンナー県)におけるムサンナー県国境警察に対する機材の供与式について
平成18年5月8日
- わが国の草の根・人間の安全保障無償資金協力によるムサンナー県国境警察に対する機材の供与式が、5月8日(月曜日)陸上自衛隊のサマーワ宿営地で行われ、イラク側より、ムサンナー県国境警察関係者等、わが国より外務省在サマーワ連絡事務所および陸上自衛隊の関係者がそれぞれ出席した。
- イラクの治安の安定のためには、イラク人自らが政治プロセスを進めるとともに復興・復旧を図ることにより、民生が安定することが重要である。わが国政府としても、このようなイラク人の努力を主体的に支援している。
- イラクの国境警備は、各県の国境警察が対応している。ムサンナー県は、300キロメートルにおよぶサウジアラビアとの国境を有しており、国境警備の強化が地域の安定を維持する上で喫緊の課題となっている。このため、ムサンナー県国境警察は、警備要員の新規採用や国境検問ポストの新設にあたっているが、これら新設された検問ポストには警備に必要となる車両や緊急時の連絡に必要な通信機器等が十分に配備されておらず、不法入国者の取り締まり等警備に多大な支障を来している。今回の協力による機材(警備用車両、無線機等)供与により国境警察の警備等業務遂行機能が強化されることを通じ、同警察の治安維持向上に寄与し、住民が安心して日常生活を営むことが期待されるとともに、これまでにわが国が支援している緊急無償による警察車両の供与や草の根・人間の安全保障無償資金協力による警察ポストおよび警察署への機材の供与等との相乗効果も期待される。
(参考)
- わが国は、平成17年8月30日(火曜日)に、ムサンナー県国境警察に機材(警備用車両、無線機等)を供与するために、総額93万3,800米ドル(9,991万6,600円)の草の根・人間の安全保障無償資金協力を決定した。
- サマーワを含むムサンナー県国境警察は、国境地点に14箇所の検問ポストを備え、不法侵入者の取り締まり等任務に当たっている。