報道発表

バングラデシュの「地方道路簡易橋設置計画(第1期)」に対する無償資金協力について

平成17年11月10日
  1. わが国政府は、バングラデシュ人民共和国政府に対し、「地方道路簡易橋設置計画(第1期)」(The Project for the Provision of Portable Steel Bridges on Upazila and Union Roads)の実施に資することを目的として、6億7,900万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が11月10日(木曜日)、ダッカにおいて、わが方堀口松城駐バングラデシュ国大使と先方イスマイル・ザビウッラー財務省経済関係局次官(Mr. Md. Ismail Zabihullah, Secretary, Economic Relations Division, Ministry of Finance)との間で行われた。
  2. バングラデシュの国土は、3つの大河川によって形成されたデルタ地帯の海抜9メートル以下の平坦な低地である。毎年のように洪水の被害を受けるため、道路が破損し、雨期には通行不能となることも多く、地域経済の発展基盤となる道路整備が遅れている。国道はある程度整備が進んでいるが、地方道路は遅れており、特に橋梁が不足しているため、雨期に通行できない道路が多い。
     バングラデシュ政府は、「国家開発3ヵ年計画(2004~2006)」により、貧困緩和の方策として、地方における道路・橋梁等の運輸インフラの整備を最重要課題の1つに挙げている。
  3. このような状況の下、バングラデシュ政府は、地方部の生活改善、貧困の削減、インフラ整備の推進等のため、マスタープランの結果に基づいた優先順位の高い橋梁を設置するために必要な上部工資材(鋼桁)の調達に係る無償資金協力を要請してきたものである。
  4. 今回の第1期目においては、簡易橋36橋が設置されるものであり、この計画の実施により、リキシャ、バイクおよび車等による通行手段が確保されるとともに、通年にわたる安全な輸送手段の確保により、通勤・通学や買い物などへのアクセスが向上し、かつ、移動に掛かる所要時間が短縮され、地域社会生活が大幅に改善されることが期待される。

(参考)バングラデシュ人民共和国は、約14万4,000平方キロメートルの国土と約1億3,000万人の人口を有し、ガンジズ、ブラマプトラ、メグナの三大河川によって形成された世界最大のデルタ(三角州)上に位置している。一人当たりのGNI(国民総所得)は約440ドルと発展段階の低い後発開発途上国であり、貧困削減が重要課題となっている。

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