報道発表

イラク(サマーワを含むムサンナー県)における草の根・人間の安全保障無償資金協力について

平成17年9月26日
  1. わが国政府は、イラク南部ムサンナー県における医療体制等を改善し、医療機関における検査・診療機能を回復させるため、総額約241万ドル(約2.58億円)の草の根・人間の安全保障無償資金協力(下記4案件)を行うことを決定した。

    (1)結核クリニック整備計画(供与限度額:796,100ドル)

    (2)喘息・アレルギークリニック整備計画(供与限度額:740,562ドル)

    (3)歯科クリニック整備計画(供与限度額:335,108ドル)

    (4)中央健康検査所医療機材整備計画(供与限度額:547,500ドル)

  2. 上記4案件に係る贈与契約への署名式を9月25日(日曜日)に、ムサンナー県の結核クリニックにおいて実施した。わが国より外務省サマーワ連絡事務所小林弘裕所長、陸上自衛隊イラク復興業務支援隊斎藤剛隊長および陸上自衛隊関係者等が、イラク側よりムサンナー県リヤード・ドゥワイニー副知事、ムサンナー県保健局ファーレハ・アブドゥルハサン局長、各クリニックの代表者および同県医療関係者等がそれぞれ出席した。
  3. イラクの医療機関の体制は大きく損なわれているが、ムサンナー県においても、医療機関における医療機材及び医療用資材の不足により、医療体制は大きく疲弊しており、適切な医療サービスの提供が困難となっている。このため、同県における医療サービスの改善のために、早急な支援が必要となっている。
     今回の供与対象である各クリニックは、ムサンナー県における結核、喘息・アレルギー、歯科のそれぞれの疾患に関する唯一の専門医療機関であり、今回の支援により、これら疾患に対する専門的な診療体制が回復することとなる。
     また、中央健康検査所は、感染症疾患、食品衛生、環境衛生に関するムサンナー県で唯一の検査機関であり、今回の支援により、同検査所の検査機能が回復することから、ムサンナー県の公衆衛生状況の改善が図られることとなる。
  4. 今回の供与は、これまでにわが国が支援しているサマーワ総合病院を含む「南部地域主要病院整備計画」や「ムサンナー県プライマリー・ヘルス・センター整備計画」等の緊急無償や保健・医療分野における草の根・人間の安全保障無償資金協力、更には、陸上自衛隊による医療分野における人道復興支援活動との相乗効果が期待される。
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